コウモリがシャッターに棲み着くのはなぜ？確認する方法や対策を徹底解説

コウモリにとってシャッターの中は過ごしやすい場所

シャッターケースの中は、コウモリにとって暮らしやすい環境が整っています。

中でも、日本で多く見られる「アブラコウモリ」は、体長5cm程度と小さく、暗く静かな場所を好みます。1～2cmほど隙間があれば入り込めるため、知らぬ間に棲み着かれるケースもあるようです。

普段使わない車庫や倉庫など、あまりシャッターを開閉しない場所では、コウモリが巣を作りやすくなります。被害を防ぐためには、定期的に開閉して人の気配を感じさせることが重要です。

シャッターにコウモリが棲み着いているか確認する方法

シャッターにコウモリが棲み着いているか確認するにあたり、チェックすべきポイントが3つあります。

・シャッターの周辺にフンが落ちている

・シャッターを開閉するとニオイがする

・シャッターの中から音がする

それぞれ詳しく解説します。

シャッターの周辺にフンが落ちている

シャッターの周辺にフンが落ちていたり、開けた際にフンが落ちてきたりするのであれば、コウモリが棲み着いている可能性があります。

コウモリのフンは、5mm～1cmほどと小さく螺旋状なのが特徴です。

主に、シャッターの下部や壁面、周辺の地面などに落ちているケースが多く見られます。シャッター周辺でフンを見かけることが増えたなら、駆除が必要です。

シャッターを開閉するとニオイがする

シャッターを開閉する際に、悪臭が漂うのであれば、コウモリが棲み着いているかもしれません。

コウモリの巣からは、糞尿やコウモリの体から発せられる特有の鋭いニオイがします。特に、シャッターケース内に糞尿が溜まると、強烈なニオイが発生しやすくなります。

ニオイによる被害だけでなく、コウモリの糞尿には多くの菌・ウイルスが含まれており、人体には有害なため、放置しておくと危険です。

また、シャッターを開閉する際に変化がないか注目するのも大切です。

綺麗なシャッターの場合、コウモリの侵入口に汚れが目立ちやすく、反対に汚れているシャッターの場合はコウモリによって汚れが落ちている箇所があるかもしれません。いずれの場合も、コウモリが棲み着いている証拠です。

シャッターの中から音がする

夜間や早朝にシャッターから音がするようなら、コウモリが棲み着いている可能性があります。

コウモリは夜行性なので、狩りに出る夜や帰ってくる早朝に、羽ばたき音や小さな擦れるような音を出します。こうした音がシャッターの中から聞こえる場合は、コウモリが棲み着いている可能性が高いです。

巣があってコウモリの数が多いほど、大きな音が聞こえやすくなります。

ただし、ネズミをはじめ他の小動物がいる場合も考えられるので、一概にコウモリとは断定できません。いずれにしても、駆除が必要です。

シャッターにいるコウモリを放置した場合に起こりうる被害

シャッターにコウモリが棲み着くと、ガレージだけでなく家や住人にさまざまな被害を及ぼします。放置することで生じる具体的な被害について、詳しく解説します。

悪臭被害

コウモリの糞尿は強烈なアンモニア臭を放ち、シャッター周辺に耐え難い悪臭をもたらします。

コウモリは同じ場所に繰り返し排泄する習性があるため、シャッターやその周辺に大量の糞尿が蓄積します。見た目が著しく悪化するだけでなく、強いアンモニア臭が発生し、ガレージ内はもちろん、隣接する居住スペースにまで悪臭が広がることがあります。

特に夏場は高温多湿によりニオイがいっそう強まり、窓を開けられないほどの不快な環境になってしまいます。

騒音被害

夜行性のコウモリは、夕方から夜間にかけて活発に活動するため、睡眠を妨げる騒音被害が発生します。

シャッター内で羽ばたく音や、複数匹が発する鳴き声が響き渡り、就寝時間帯に継続的な騒音に悩まされることになります。最初は小さな音でも、毎晩繰り返されることで精神的なストレスが蓄積し、不眠症や疲労感の原因となります。

特に寝室がガレージに近い場合、生活の質が大きく低下してしまいます。

健康被害

コウモリの糞尿には病原菌やウイルスが含まれており、深刻な健康リスクをもたらす可能性があります。

糞尿にはヒストプラズマ症の原因菌をはじめ、さまざまな病原体が潜んでいます。さらに、糞尿が蓄積するとゴキブリ、ハエ、ダニ、ノミなどの害虫が集まり、不衛生な環境が形成されます。

糞尿の乾燥した粉塵や害虫の死骸、ハウスダストを吸い込むことで、アレルギー性鼻炎や気管支喘息などの呼吸器系の症状を引き起こすケースも報告されています。

特に小さなお子様や高齢者、免疫力の低下している方がいる家庭では注意が必要です。

損傷被害

コウモリの排泄物は酸性であるため、シャッターや建物の構造物に深刻なダメージを与えます。糞尿を放置すると、シャッターの金属部分が腐食し、周辺の壁や床も劣化します。

特にシャッター内部の開閉機構に糞尿が入り込むと、動作不良や故障の原因となり、高額な修理費用が発生する可能性があります。

長期間放置すればするほど被害は拡大し、最悪の場合はシャッター全体の交換が必要になることもあります。

精神的ストレス

自宅のシャッターにコウモリが棲み着いているという状況そのものが、住人に大きな心理的負担をもたらします。

毎日帰宅するたびに不快な光景やニオイに直面し、夜間は騒音に悩まされる生活は、想像以上のストレスとなります。「いつまで続くのか」「被害は拡大しないか」という不安が常につきまとい、家でリラックスできない状態が続くことで、精神的な疲労が蓄積します。

シャッターにコウモリがいるときの対策

ここでは、シャッターにコウモリがいる場合の対策法について、具体的に解説します。

大前提として、コウモリは鳥獣保護管理法により無許可の捕獲・殺処分は禁じられています。そのため、自分で駆除するには追い出したり、棲みにくい環境をつくったりするしかありません。

出典：環境省「鳥獣保護管理法の概要」

1.忌避剤でコウモリを追い出す

コウモリが嫌がるニオイを発する忌避剤を使って、追い出しましょう。

コウモリが嫌がるハッカの香りがするスプレータイプの忌避剤が販売されており、シャッター周辺に振りかけると寄り付かなくなります。

ただし香りの持続時間は3〜6時間ほどなので、効果を継続させるには定期的な使用が必要です。

他にも、以下のようなアイテムもコウモリが嫌がるため効果的です。

・強い光のライト

・害獣対策用の超音波発生装置　など

具体的なコウモリ対策は、以下の記事にて詳しく解説しています。

「コウモリ駆除にハッカ油は効果あり？作り方やその他の駆除方法を解説」

2.コウモリの侵入口を塞ぐ

コウモリを追い出せたら、戻って来ないように侵入口を封鎖しましょう。

コウモリはわずか1～2cmほどの隙間からでも侵入できるため、念入りに塞ぐ必要があります。

侵入口の封鎖には、目の細かい金網やパンチングメタルなどがおすすめです。ガムテープや布などはコウモリに食い破られるおそれがあるため、硬い金属製の物で塞ぐと安心です。

ただし、シャッターの開閉に必要な隙間まで埋めないよう注意してください。シャッターがスムーズに動くために必要なゆとりは残しつつ、隙間を埋める必要があります。

場合によっては、開閉の邪魔にならないブラシタイプの防止アイテムで隙間を塞ぐのも有効です。

3.糞尿の掃除・消毒をする

コウモリの侵入経路を絶ったら、糞尿の掃除・消毒を行います。

糞尿を放置すると、見栄えが悪く衛生上も問題があるだけでなく、感染症の原因になる可能性もあります。また、害虫が発生する原因にもなるので、食品や衣類が被害に遭うかもしれません。

コウモリのフンはパサパサしていて崩れやすく、空気中に舞いやすいので、以下のような万全の装備を用意して、体内に取り込まないよう注意して掃除しましょう。

・手袋

・防塵マスク

・ゴーグル

・汚れても良い服装　など

糞尿の清掃後は、消毒用アルコールや次亜塩素酸で除菌し、清掃に使った道具もしっかりと除菌しておくと安心です。

不安がある場合や高所で対応できない場合などは、無理に自力で清掃・消毒しようとせず、専門業者に依頼するのがおすすめです。

4.定期的に確認する

駆除が完了したら、定期的にコウモリが戻って来ていないか確認しましょう。

コウモリは一度気に入った場所を忘れないため、追い出しても戻ってくるかもしれません。一度いなくなったように見えても、実際にはまだ中に残っているケースもあります。

追い出したからと安心せずに、一度棲み着かれた箇所は定期的に確認して、戻って来ているようなら再度追い出しましょう。

シャッターにコウモリがいる場合は専門業者に相談しよう

シャッターにコウモリが棲み着いたなら、専門業者に相談するのがおすすめです。

自分でも対策できますが、専門業者なら確実に追い出してくれるため、対策漏れの心配がありません。

また侵入経路を塞いで、再発防止にも努めてくれます。素人では見落とすような箇所も念入りに塞いでくれるので、再発のリスクを最小限に抑えられます。

コウモリ駆除依頼なら「がいじゅうZERO」がおすすめです。仲介業者を挟まず、自社スタッフのみで調査・見積もり・駆除までワンストップで対応するため、スピーディーに駆除できます。

駆除作業後は修繕・消毒・清掃といった再発防止策も入念に行っているため、最長10年以上の保証も付けています。

相談・調査見積もりは無料で対応しているので「コウモリがいるかも」「糞尿の被害が大変」など、お困りの方は気軽にお問い合わせください。

まとめ

コウモリは、雨風をしのぐため民家・ビルなどの車庫や倉庫のシャッターに棲み着きます。

コウモリは、糞尿による悪臭や騒音、感染症のリスクなど、さまざまな被害をもたらす危険性があります。自力で駆除することもできますが、コウモリは一度棲み着くと戻って来る可能性があるため、完全に駆除するのが難しい生き物です。

再発を完全に防ぐには、専門的な知識とスキルを持ったプロの専門業者へ依頼するのがおすすめです。