野生のイタチが住宅街に出没!気をつけたい習性やリスクについて解説

自然が多い場所にいるイメージがあるイタチですが、住宅街に現れることもあります。なぜ野生のイタチが住宅街に出没するのか、放っておいても問題はないのか、いろいろと気になる方もいるでしょう。 今回は、野生のイタチが住宅街に現れる理由や種類、イタチの習性などについて解説します。


この記事は約6分で読み終わります。

野生のイタチが住宅街に現れる理由

イタチは本来、自然の多い場所に棲む動物ですが、近年、住宅地に現れる事例が多発しています。その背景にあるのは、農村・山村などの都市化や森林破壊です。

都市化や森林破壊によってイタチをはじめとした野生動物の生息地が減少した結果、餌場や安全に巣作りできる場所を求めて人里に下りてくるようになっています。

住宅街にはワシやタカ、フクロウなどの猛禽類や、キツネ、オオカミといったイタチの天敵となる動物が少ないことも、イタチが現れる要因です。

特に民家の床下や屋根裏などは、イタチが隠れやすい隙間や暗がりが多いため、イタチが棲み着きやすい傾向にあります。

野生のイタチの種類

「イタチ」とは、ネコ目イタチ科イタチ属に含まれる哺乳類の総称です。ペットとして人気があるフェレットや、オコジョなどもイタチに含まれます。

さまざまな種類のイタチがいますが、日本に多く生息していて住宅街に現れることがあるのは、主に「ニホンイタチ」と「シベリアイタチ」の2種類です。ここでは、この2種類のイタチの特徴を解説します。

ニホンイタチ

ニホンイタチは、古くから日本各地に生息しているイタチです。外来種であるシベリアイタチが原因で個体数が減少し、現在は絶滅危惧種に指定されています。体は比較的小さく、しっぽの長さが胴体の半分以下と短めなのが特徴です。

・メス:頭胴長16~25cm程度、尾長7~9cm程度、体重115~175g程度
・オス:頭胴長27~37cm程度、尾長12~16cm程度、体重290~650g程度

暖かい時期の毛色は茶褐色から赤褐色で、寒い時期は山吹色に変わります。野山が主な生息地で個体数も少ないため、目にする機会は少ないでしょう。

シベリアイタチ(チョウセンイタチ)

シベリアイタチはネズミ駆除などの目的で、海外から持ち込まれた外来種です。もともとはチョウセンイタチと呼ばれていましたが、令和3年に和名がシベリアイタチに変わりました。

ニホンイタチと比べて体が大きめで、しっぽの長さが胴体の半分以上と長めなのが特徴です。

・メス:頭胴長25~31cm程度、尾長13~16cm程度、体重360~430g程度
・オス:頭胴長28~39cm程度、尾長16~21cm程度、体重650~820g程度

毛色は少し褐色がかった明るい山吹色で、暖かい時期は少し暗めの色に変わります。シベリアイタチも本来は野山が生息地ですが、住宅街に棲み着くこともあります。害獣被害の原因となるのは、ほとんどの場合シベリアイタチです。

野生のイタチの習性と人間への影響

体長数十cmのイタチが住宅街に現れたところで、何か問題があるのかと思う方もいるかもしれません。しかし、家にイタチが棲み着くと、さまざまな問題が発生する可能性があります。

まず、イタチの習性と人間への影響についてみていきましょう。なお、ここで紹介するイタチの習性や影響は、ニホンイタチ、シベリアイタチ問わず当てはまります。

性格

イタチはかわいい見た目とは裏腹に、非常に気性が荒く凶暴です。縄張り意識も強く、3~5月ごろの繁殖期にはより攻撃性が高まるため、ペット化しているフェレットを想像して安易に近づくと襲われるリスクがあります。

イタチはハンタウイルスや狂犬病ウイルス、サルモネラ菌などを保有していることがあるため、襲われると怪我をするだけでなく感染症を発症するおそれもあります。

食性

イタチは雑食性で、野菜や果物などさまざまな食べ物を餌にします。肉食寄りなので、昆虫やネズミ、小鳥、ウサギ、カエルなども捕食対象です。

ネズミなどを追って屋内に入り込んできたイタチが、ペットを襲うおそれもあります。生ゴミやペットフードなども食べるので、蓋つきのケースなどに入れておかないと荒らされるかもしれません。

また、イタチは獲物を仕留めるとその場で食べることが多いですが、巣穴まで持ち帰ることもあります。

家にイタチが棲み着き巣作りした場合、巣の周辺に獲物の死骸や食べ残しなどが散らばり強烈なニオイを放つようになる可能性があるので、早めに駆除するのがおすすめです。

行動習性

イタチは泳ぎや木登りが得意で、民家に侵入した場合は床下や屋根裏に棲み着く傾向にあります。

「ため糞」という毎回同じ場所に排泄する習性があるため、床下や屋根裏に棲み着いたイタチを放置すると、溜まった糞尿によって建物が傷むことがあります。イタチのフンは強烈なニオイがするので、悪臭に悩まされることもあるでしょう。

また、イタチは昼間に行動することもありますが、基本は夜行性です。そのため、イタチに棲み着かれると、鳴き声や足音などの騒音被害に悩まされるケースもあります。冬眠はせずいつでも活動するので、冬になっても静かになることはありません。

住処

民家に棲み着いたイタチは屋根裏や床下に居つくことが多いですが、庭の隅や物置、車の下などの人目につかない場所に巣作りすることもあります。

縄張り意識が強いので、せまい範囲に複数のイタチが棲み着くと縄張り争いが起こりがちです。このときサインポストという、フンの位置によって縄張りを主張するマーキングを行う場合があります。

野生のイタチを捕獲・駆除する前に知っておくべきこと

イタチが棲み着くとゴミを漁られたり、獲物の死骸が家の中に散らばったりする可能性があります。家主やペットが襲われて怪我をしたり、感染症にかかったりするリスクもあるため、できるだけ早く駆除することが大切です。

しかし、野生のイタチは「鳥獣保護法」の保護対象に入っています。鳥獣保護法とは、野生動物を適切に管理・保護し、むやみな駆除によって生態系に悪影響をおよぼさないようにするための法律です。

鳥獣保護法の保護対象に入っている動物を無許可で捕獲・駆除すると、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられる可能性があります。イタチを捕獲・駆除する場合は、事前に自治体に「許可捕獲申請」を出し、正式な許可を受けてから作業に移りましょう。

個人で対応するのが難しい場合や本当にイタチかどうか判断できない場合は、害獣駆除サービスに相談するのがおすすめです。

イタチの駆除方法については以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひこちらもご覧ください。

イタチを駆除する方法4選を徹底解説!駆除する際の注意点や寄せ付けないための予防策について

まとめ

もともと野生のイタチは野山に生息していますが、農村部の都市化や森林破壊などが原因で生息地が減少し、住宅街に現れるケースが増えています。

イタチはかわいい見た目とは裏腹に凶暴で気性が荒いので、家に棲み着かれると家主やペットが襲われて怪我をするかもしれません。さらに病原菌に感染したり糞尿で家が傷んだり、屋根裏や床下が持ち帰ってきた獲物の死骸だらけになったりするリスクもあります。

そのため、放置せずに早急に対処する必要がありますが、イタチは鳥獣保護法の保護対象に入っているため無許可での捕獲・駆除ができません。個人で対応するのが難しいことも多いので、プロの害獣駆除サービスに依頼するのがおすすめです。

イタチの駆除を検討するなら、ぜひ「がいじゅうZERO」にご相談ください。害獣駆除専門のスタッフが、駆除作業から再発防止対策まで徹底して対応いたします。

外部業者をはさまないため、スピーディーな駆除が可能です。ご相談・見積もりは無料で、最長10年の保証も受けられます。電話・メール・LINEにてご相談を受け付けていますので、イタチが棲み着いて困っている方は、どうぞお気軽にご連絡ください。