タヌキとアライグマの違い
タヌキとアライグマは見た目や行動が似ていることから混同されることが多いですが、いくつかの特徴的な違いがあります。見た目や性格の違いを理解することで、庭や屋内で被害を受けた場合に、どちらの動物が原因かを見分けることができます。
分類から見た違い
・タヌキの分類
哺乳綱食肉目イヌ科タヌキ属の動物で、日本全国に生息しています。地域によって異なる種が存在し、北海道ではエゾタヌキ、本州ではホンドタヌキと呼ばれます。
・アライグマの分類
哺乳綱食肉目アライグマ科に分類され、もともとはペットとして飼われていた個体が野生化しました。現在は日本各地で生息しており、特定外来生物に指定されています。
見た目からわかる違い
・タヌキの見た目
おでこが白く、足が黒いのが特徴です。尻尾に模様はなく、肉球は犬や猫に似た形状です。
・アライグマの見た目
おでこには黒い線があり、目の上と鼻周りが白いとアライグマの可能性が高いです。尻尾には縞模様があり、手は5本指で人間の手に似た形をしています。大きい個体では20kgを超えることもあります。白く長い髭も特徴的です。
行動や性格の違い
・タヌキの行動・性格
タヌキは基本的に集団で行動する動物です。臆病で、人家に侵入することはあまりありませんが、まれに床下などに棲み着くことがあります。また、木登りは得意ではなく、地面に落ちている物を食べる傾向があります。
・アライグマの行動・性格
アライグマは手先が非常に器用で、木登りが得意です。そのため、屋根裏に棲み着くこともあり、そこで子育てをすることもあります。気性が荒く攻撃的な性格を持ち、一度居座ると長期間同じ場所に留まることもあります。手を使って物を掴むことができるのも特徴です。
タヌキやアライグマがいることにより発生する被害
タヌキやアライグマは、人間の生活環境にさまざまな被害をもたらします。これらの動物が庭や屋内に侵入すると、フンや尿による悪臭が発生し、衛生環境が悪化します。病原体のリスクが高いので、被害に遭った場合は早急に対応しましょう。
さらに、農作物への被害も大きく、農家にとっては深刻な問題です。それぞれの動物の特徴を理解し、適切に対処することが被害の拡大を防ぐ鍵となります。
タヌキによる被害
タヌキは農作物や食料品を求めて行動し、トウモロコシやスイカ、ブドウなどの農作物や果樹園に大きな被害をもたらします。
人に対して攻撃的な性質はほとんどありませんが、同じ場所に2~3cm程度のフンを固めて残す溜めフンという特徴的な習性があり、その強烈な臭いが衛生上の問題となることが多いです。
アライグマによる被害
アライグマもタヌキと同様に農作物への被害をもたらしますが、被害の範囲がさらに広い点が特徴です。スイートコーンや果菜類、いちご、水稲、メロンなど、さまざまな作物が対象となります。
アライグマのフンは5~18cm程度と長く、形状や色が多様で、動物の骨や虫の羽、植物の種などが混ざっていることがよくあります。タヌキとは異なり溜めフンの習性はありませんが、家の中で排泄を行った場合、フン尿が悪臭をもたらし、病原体のリスクも高まります。
加えて、アライグマは防御本能から鋭い爪や牙で人を攻撃することがあり、接触には注意が必要です。さらに、アライグマは狂犬病やアライグマ回虫、レプトスピラ症などの人獣共通感染症を媒介することがあり、人間への感染リスクが懸念されています。これらの問題に対処するためには、早急な防除と環境整備が不可欠です。
アライグマやタヌキを見つけたときの対処法
アライグマやタヌキを見つけた際は、適切な対応を行うことで被害を最小限に抑えることが可能です。これらの害獣は刺激を与えると攻撃的になることもあり、慎重な対応が必要です。ここでは、具体的な対処法を説明します。
近づかない
アライグマやタヌキに遭遇した場合、まず重要なのは不用意に近づかないことです。特にアライグマは、自分に害を及ぼす存在だと感じると攻撃的になることがあります。発見した場合は、急な動きを避け、ゆっくりと距離をとるようにしましょう。
また、子どもが好奇心で近づかないように、見つけた際は速やかに制止して害獣との距離を保つように指導することが大切です。
フンや尿を片づける
タヌキやアライグマのフンや尿には寄生虫や危険な病原菌が含まれている可能性があるため、清掃時には細心の注意が必要です。掃除の際には必ず手袋を着用し、フン尿に直接触れないようにしましょう。
飛び散らないよう慎重に清掃を行い、掃除後はしっかりと手洗いや消毒を行ってください。衛生的な環境を保つことが、さらなる害獣の侵入を防ぐ一助となります。
餌になりそうな物を片づける
アライグマやタヌキは、食べ物が手に入る場所に何度も訪れる習性があります。そのため、果物のなる木や畑の野菜は柵で囲むなどして守ることが有効です。
また、庭の草刈りや枝払いを定期的に行い、隠れ場所を減らすことも効果的な対策です。これらの対策により、害獣にとって居心地の悪い環境を作り出せるため、被害を防げます。
燻煙剤や忌避剤を使う
アライグマやタヌキが屋内に侵入した場合、燻煙剤を使用することで追い出す方法があります。天井裏や床下に煙を充満させ、害獣が居づらくなるようにします。
また、木酢液やハッカ油などの忌避剤も使われることがありますが、すべての個体に効果があるとは限りません。使用する際は、場所に応じた適切な製品を選びましょう。
音を使って追い出す
超音波を使った追い出しも有効な手段のひとつです。アライグマは人間には聞き取れない超音波を嫌がるため、これを利用することで害獣を退けることができます。しかし、長期間同じ周波数を使用していると、アライグマが慣れてしまって効果が薄れることもあります。そのため、設定を定期的に変えるなどの工夫が必要です。
適切な対策を講じることで、アライグマやタヌキの被害を抑え、安心した生活環境を保つことができます。もし被害が拡大したり、対策が難しかったりする場合は、専門業者に相談することも検討してください。
タヌキやアライグマの被害は専門業者に相談しよう!
タヌキやアライグマなどの害獣は一度棲み着いてしまうと、簡単には離れてくれません。そのままにしておくと、人間が感染症にかかる危険があるため、迅速な対応が求められます。
アライグマやタヌキは「鳥獣保護管理法」によって原則として捕獲や殺傷が禁止されています。自分で駆除する場合には手続きが必要になり、手続きが完了するまでに被害が拡大するおそれもあります。
また、市販されている忌避剤では効果が薄い場合が多く、フン尿の臭いを完全に消臭したり、殺菌したりすることも容易ではありません。時間が経つと悪臭が広がり、住環境の悪化につながる可能性があります。
タヌキやアライグマが侵入してくる経路を見つけて封鎖しない限り、被害が繰り返されるリスクがあります。消臭や侵入経路の封鎖、害獣の駆除は専門業者に任せることが推奨されます。
「がいじゅうZERO」では、害獣の相談・調査・見積もりを無料でご対応しております。自社スタッフのみで施工を行っているため、仲介業者を挟むことなく、スピーディーに害獣を駆除することが可能です。
また、清掃・修繕・消毒などの再発防止策も徹底しており、最長10年間の保証を提供しています。アライグマやタヌキによる被害に悩まされている方は、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ
タヌキとアライグマは見た目や行動が似ているため混同されがちですが、それぞれ異なる特徴を持っています。タヌキは臆病で地面に落ちた物を食べ、アライグマは木登りが得意で攻撃的な性格です。両者は人間の生活環境に被害をもたらし、農作物の被害や衛生環境の悪化を引き起こすことがあります。
被害を防ぐためには、清掃や餌の管理、忌避剤の使用が有効です。悪臭など、被害が深刻な場合は専門業者に相談し、迅速な対応を心がけましょう。自宅に棲み着いた害獣を追い出す際は、「がいじゅうZERO」までご相談ください。