エアコンにネズミが侵入した際の対処法|知っておきたい予防策とは

ネズミは小さな隙間でも簡単に通り抜けられるため、エアコンの配管を通じて家に侵入することも少なくありません。ネズミが家に棲み着いてしまうと、衛生面や健康面で大きなリスクがあります。ネズミの気配を感じた場合は、早急に対処しましょう。 今回は、エアコンからネズミが侵入する理由や対処法、予防策について解説します。


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エアコンからネズミが侵入する理由

エアコンからネズミが侵入する理由は、主に2つあります。

エアコンの構造に問題がある

日本国内で家屋に侵入するネズミは、ドブネズミ(18~26cm)、クマネズミ(14~20cm)、ハツカネズミ(5~10cm)の3種類です。中でもエアコンに侵入する可能性が高いのはクマネズミとハツカネズミで、直径2cm弱ほどの小さな隙間でも簡単に通り抜けることが可能です。

エアコンは室内機と室外機という2つのユニットで構成されていますが、これらをつなぐ配管は外壁を貫通しています。エアコンからネズミが出てくる場合、この配管を通って室内にたどり着いているのです。

このほか、配管と外壁の間にできた隙間や排水ホースから侵入するなど、エアコン周りにはネズミを招き入れる危険性が潜んでいます。

ネズミは温暖で湿度が高い場所を好む

ネズミは温暖で湿度が高い場所を好むため、特に冬場になると、暖かい場所を探して家の中に入り込むことがあります。特にエアコンの排水ホースは湿度が高く、ネズミにとっては居心地の良い場所です。

エアコン以外にも!ネズミの主な侵入経路

エアコン以外にも、ネズミはあらゆる場所・隙間を狙っています。ネズミの主な侵入経路を紹介しましょう。

キッチンやトイレなどの水回り

キッチンやトイレなどの水回りは配管・配線が集中しており、ネズミが侵入しやすい場所です。壁や床にある導入口と配管のサイズが合っておらず、隙間があると、ネズミが容易に侵入できてしまいます。水回りは湿気が多く、ネズミにとって居心地の良い場所となり得るため、特に注意が必要です。

ブレーカー

キッチンの次に侵入経路として多いのが、ブレーカーです。ブレーカーのボックスを開けると、複雑な配線が見えますが、その近くにネズミが侵入できるほどの穴が空いていることがあります。ネズミがブレーカーに侵入すると、配線をかじり、停電や火災を引き起こす危険があります。

換気扇

換気扇のフィルターやフードがしっかりと取り付けられていない場合や、油汚れできちんと作動できていない場合は、ネズミが侵入してくる可能性があります。

床下の通気口

家の構造によっては、床下に通気口が設けられている場合があります。この通気口も、ネズミにとって家の中に侵入しやすい場所です。特に、通気口の「金網が劣化している」「破損している」といった場合、ネズミは容易に侵入できてしまいます。

屋根

運動神経の高いネズミは、屋根から侵入してくるケースもあります。特にトタン屋根は基礎部分との間に隙間ができやすく、目立たない侵入経路になっていることがあります。定期的に屋根周りのメンテナンスを実施し、劣化や隙間がないかを確認することが重要です。

玄関

人が出入りする玄関も、ネズミが侵入できます。人が出入りする瞬間に素早く侵入したり、荷物にまぎれたりすることがあります。また、下駄箱の下や上がり框の下など、普段は気に留めない場所が侵入経路となることも少なくありません。リフォーム工事などで一時的にできた隙間をネズミが見つけて侵入するケースもあります。

【確認方法】ネズミの存在を感じたときは「ラットサイン」を調べよう

ネズミが家の中にいるかどうかを確認する方法として、「ラットサイン」を探すのが有効です。ラットサインとは、ネズミの足跡やフンなどの痕跡のことです。ラットサインには、下記の4つがあげられます。

・糞尿
ネズミは通り道にフンや尿をします。ネズミのフンは6~20mmほどの小さな黒い粒状です。

・かじられた跡
ネズミは歯が常に伸び続けるため、物をかじる習性があります。家具や電気コード、壁などにかじられた跡があれば、ネズミがいる可能性があります。

・黒いこすり跡
ネズミの体には油がついており、通った道には黒いこすり跡がつきます。配線や壁が黒く汚れている場合は、ネズミがその場所を頻繁に通っている可能性があります。

・足跡
ネズミが通った道には、0.5~1.5cmほどの足跡があります。ただし、ネズミは細かく動き回るため、はっきりとした足跡がつくケースはあまりありません。

エアコンの室内機を開けた際にネズミがいなくても、フンや黒いこすり跡があれば侵入されている可能性が高いといえます。

エアコンからネズミが侵入した場合の駆除方法

エアコンからネズミが侵入していた場合は、被害が広がる前に駆除しましょう。下記で、自力で駆除する方法と、専門業者に依頼する方法について解説します。

器具で駆除する

器具(トラップ)を使用して自力で駆除する方法です。器具には餌を使用する「圧殺式」「生捕式」と、餌を使用しない「粘着式」があります。ネズミ駆除の器具は、雑貨店や薬店などで買えるほか、保健所の窓口で貸出している場合もあるため、確認してみると良いでしょう。

自力での駆除は費用が抑えられるメリットがありますが、注意したい点がいくつかあります。それは、自分で死骸を処理しなければいけない点です。ネズミはさまざまな寄生虫や病原菌をその身に宿しており、適切に処理・清掃をしなければ感染のリスクがあります。

また、生捕式でネズミを捕獲する場合には、自らの手でネズミを殺さなければなりません。「水の入ったバケツにネズミを入れ、窒息死させる」などの手段を取ることとなり、人によっては心が痛むこともあるでしょう。

専門業者に依頼する

確実かつ安全にネズミを駆除するなら、専門業者への依頼が賢明です。ネズミは繁殖力が高く、自力で駆除を試みても、根本的な解決に至らない可能性があります。また、学習能力の高い個体は、薬剤や器具で駆除できない場合もあります。

害獣駆除の専門業者である「がいじゅうZERO」にご相談いただければ、自宅からネズミをしっかり駆除することが可能です。また、がいじゅうZEROは再発防止にも力を注いでおり、清掃・消毒・修繕も徹底し、10年間の保証もつけています。相談・調査・見積もりは無料で実施しており、エリアによっては即日対応も可能です。ぜひご相談ください。

【予防】エアコンにネズミを侵入させないための対策

ネズミを駆除した後は、再び侵入されないよう対策を講じることが大事です。下記で、エアコンからネズミが侵入しないための対策を3つ紹介します。

侵入経路を塞ぐ

エアコンの配管周りや壁の隙間、床下の通気口など、ネズミが入り込みそうな場所をシーリング材や金網でしっかりと塞ぎましょう。また、エアコンの室外機周りも点検し、隙間があればパテなどを使って補修することが大切です。

餌となる食べ物をなくす

ネズミが家に棲み着く理由のひとつは、食べ物が豊富にあるためです。ネズミが近寄りにくい環境をつくるために、家の中に食べ物を放置しないようにし、巣作りに適した場所や材料も与えないことが重要です。

ネズミは雑食で基本的に何でも食べます。生ゴミや石鹸、ペットフードなども食べるため、早めに片付けるようにしましょう。

忌避剤をまく

ネズミが嫌がる匂いを放つ忌避剤(きひざい)を使用するのも効果的です。忌避剤には、スプレータイプや蒸散(くん煙)タイプ、設置タイプ(置型)があります。ネズミが頻繁に出没する場所に忌避剤をまいておくと、ネズミが寄り付かなくなるでしょう。

また、超音波や電磁波を発する装置でネズミを追い払うことも可能です。ホームセンターやインターネットで専用の装置が売られているので、ぜひ調べてみてください。

まとめ

ネズミはほんの小さな隙間でも簡単に通り抜けられるため、エアコンの室内機と室外機をつなぐ配管から家に侵入してくる可能性があります。ネズミは健康上の被害をはじめ、家屋を傷つけたり電線をかじったりと広範なトラブルを引き起こしかねない存在です。

ネズミの気配を感じたり、ラットサインを見つけたりした場合は、早めに専門業者に駆除を依頼しましょう。