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スーパーラットとは?
スーパーラットとは、一般的な殺鼠剤である「ワルファリン系薬剤」に対して耐性を持ったネズミを指します。
ワルファリンは血液を凝固させにくくする作用を持ち、ネズミが摂取すると内出血を引き起こして死に至らせる薬剤です。しかし、長年使用され続けたことで、一部のネズミがこの薬に対して耐性を持つようになりました。
スーパーラットの多くは「クマネズミ」といわれており、問題視されているのが現状です。
クマネズミは運動能力が高く警戒心も強いため、従来の駆除方法では効果が薄くなりやすい傾向があります。薬剤に加えて罠などもすり抜ける知恵を持ち合わせており、個人での対処が難しい場合も少なくありません。
スーパーラットが増えている背景
薬剤の効かないスーパーラットが増えている背景のひとつとして、都市部の温暖化や人間の生活環境の変化があげられます。コンビニや飲食店から出る生ごみが豊富にある環境は、ネズミが繁殖しやすいといえます。
さらに、寒さに弱いクマネズミですが、気密性の高いビルはネズミにとっても快適な棲み処となり、都市部を中心にスーパーラットの出没例が増加しています。
スーパーラットがビルやマンションに棲み着いてしまうと、逃げ場が多く駆除がより難しくなり、日常生活への影響が懸念されています。
このような環境要因があることで、従来の駆除法では対応できないスーパーラットが急増しているのです。
スーパーラットがもたらす被害
ここからは、駆除が難しいスーパーラットがもたらす被害について解説します。
停電や火災などのインフラへの被害
スーパーラットによる被害の中でも、特に重大視されているのが電気設備などのインフラへの影響です。ネズミは本能的に物をかじる習性があり、特に電気の通っている配線やケーブルなどの被覆部分を好んで噛む傾向があります。
被膜部分が削られると絶縁が損なわれ、漏電やショートが発生し、最悪の場合には火災の発生も考えられます。
実際に、ネズミが原因で商業施設や公共施設が突然停電に見舞われたという事例も報告されており、企業や行政にとっても大きなリスク要因です。
天井裏や壁の内部、床下など、人目の届かない場所で被害が進行しているケースが多く、発見が遅れると復旧に多大なコストと時間がかかることもあるのです。
感染症などの健康被害
スーパーラットは見た目以上に深刻な健康リスクを抱えており、さまざまな感染症の媒介者として知られています。
代表的な例としては、食中毒の原因となるサルモネラ菌、腎障害を引き起こす可能性のあるハンタウイルス、さらには黄疸や発熱を伴うレプトスピラ症などの媒体としてあげられます。
これらの病原体は、ネズミの糞尿や唾液、体毛などを通じて人間に感染するおそれがあり、特に免疫力の低い高齢者や小さな子どもがいる家庭では細心の注意が必要です。
さらに、キッチンや食品棚、ゴミ箱付近など、食べ物のある場所に侵入されることで、間接的に感染リスクが高まります。目には見えなくても、ネズミの通り道には病原菌が残っていると考えられるため、定期的な清掃と消毒が欠かせません。
建物への被害
スーパーラットは、住居や建物にも多大な被害を与える存在です。クマネズミは巣作りや移動のために、木材・断熱材・壁紙・配管・配線といった建材を容赦なくかじってしまいます。
建材がかじられると、建物の耐久性が大きく損なわれることがあり、放置しておくと柱や壁に重大な構造的欠陥が生じるおそれがあります。
特に築年数の古い家屋では、すでに経年劣化によって隙間や穴ができていることが多く、スーパーラットにとって格好の侵入口となります。
また、壁の中や天井裏で断熱材を引き剥がして巣を作るため、雨漏りや結露によるカビ発生といった二次被害につながることもあります。最悪の場合、修繕費用がかかることもあり、早期の対処が不可欠です。
食品への被害
スーパーラットは警戒心が強く、主に人間の活動が止まる夜間に行動します。そのため、就寝中や外出時にキッチンや食品保管エリアへ侵入し、袋を破ったり容器をかじったりして食べ物を荒らす被害が後を絶ちません。
一見すると無傷に見える食品であっても、ネズミが触れた形跡がある場合は、唾液や病原菌による汚染の可能性を否定できず、基本的には廃棄が推奨されます。
特にパンや果物など、包装の薄い食品は狙われやすく、被害に気づかないまま口にしてしまうと、健康被害につながるおそれもあります。
さらに、食品被害が一度でも発生すると、心理的にも大きなストレスとなります。「また荒らされるのでは」といった不安感が拭えず、生活全体の質を下げてしまうことも少なくありません。
そのため、スーパーラットの兆候に気づいたら、すぐに対策を講じることが重要です。
スーパーラットの被害に遭わないための対策
スーパーラットは、一度棲み着くと駆除が非常に困難になるため、被害を未然に防ぐことが最も重要です。ここでは、自宅で今すぐ始められるスーパーラット対策について解説します。
侵入経路を塞ぐ
ネズミは狭い空間に適応した生き物で、わずか1cmほどの隙間からでも侵入してきます。特に壁や床のひび割れ、配管まわりの隙間、換気口、通気口などは侵入口になりやすいポイントです。
このような隙間は、金属製のネットやパテ、ネズミ対策用の防鼠パテなどでしっかりと塞ぐことが必要です。
特に古い住宅や集合住宅の低層階では、構造的に隙間が多くなりやすいため、こまめなチェックと補修が被害予防につながります。
巣の材料になる物はしっかり処分する
ネズミは巣作りのために、新聞紙、ティッシュ、ダンボール、ビニール袋、衣類、断熱材など身近な素材を好んで利用します。巣の材料となる物が室内に無造作に置かれていると、ネズミが棲み着くリスクが高まるのです。
特に使わない段ボールの放置や、押し入れ・物置の整理整頓不足は要注意です。こまめに清掃を行い、紙類・布類はできる限り密閉して収納し、不要な物は速やかに処分しましょう。
エサとなる食べ物を放置しない
スーパーラットは、極めて少量の食べ物でも長期間生き延びることができます。生ゴミやペットフード、菓子類、米や乾物などの保管状況には特に注意が必要です。
食べかすの放置やゴミ箱の蓋の開けっぱなしは、スーパーラットの格好のエサ場です。食品は必ず密閉容器に入れ、ペットの食べ残しもこまめに片付けましょう。また、ゴミ出しの際も前日から屋外に置くのではなく、当日の朝に出すことでリスクを減らせます。
スーパーラットの被害にお困りの方はがいじゅうZEROへご相談ください
スーパーラットは薬剤に強く、一般家庭での駆除が非常に難しい害獣です。市販の毒エサや捕獲器では対応しきれないケースも多く、再発リスクも高まります。
そうした厄介なスーパーラットの被害には、プロによる徹底駆除が効果的です。
がいじゅうZEROでは、相談・現地調査・見積もり・駆除作業までをすべて自社で対応しており、迅速な対応が可能です。
作業後には消毒・修繕・清掃も徹底的に行い、ネズミが再び近寄らない環境づくりまで責任をもってサポートしています。
再発リスクを限りなくゼロに近づける独自のノウハウにより、最長10年間の保証もあります。被害が深刻化する前に、早めにご相談ください。
まとめ
スーパーラットは、薬剤耐性を持つことで駆除が難しくなったネズミの総称です。家庭や施設に電気設備への損傷、感染症の媒介、食品や建物への被害など、多方面に被害とリスクをもたらします。
こうした被害を防ぐためには、「侵入口の封鎖」「巣の材料の排除」「食べ物の管理」といった日頃の対策が欠かせません。しかし、すでに被害が進行している場合は、専門業者による早期対応が必要です。