ハツカネズミの特徴
ハツカネズミは、ネズミ目ネズミ科の動物です。日本の住宅に発生しやすく、ドブネズミやクマネズミと合わせて「家ネズミ」と呼ばれます。家屋に忍び込むことが多いですが、小型で目に見えにくいことから、発見が遅れがちです。
ここでは、ハツカネズミの特徴を詳しく解説し、対策方法を考えるための情報をお伝えします。
見た目
ハツカネズミは、体長が約6〜9cmほどで、ドブネズミやクマネズミに比べて小さいのが特徴です。体の色は灰色や茶色で、耳が大きく、尾は長くて細いです。
フンはお米のような形をしています。家の中に潜んでいることがあっても見た目が小さいため発見しにくく、見つけた際にはすぐに対応することが求められます。
繁殖力
ハツカネズミの繁殖力は非常に高いです。生後約35日で繁殖を始め、1回の出産で約6頭の子ネズミを産み、年間に6~10回の分娩を繰り返します。
寿命は約1~1.5年と短命ですが、繁殖力が高いため、一度侵入するとすぐに数が増加してしまうため、注意が必要です。
発生しやすい時期
ハツカネズミは、10月から3月にかけての寒い時期に発生しやすく、特に1月から2月の真冬には発生のピークを迎えます。これは、寒さに弱いため、冬になると暖かい住処や食べ物を求めて民家に侵入するためです。この時期に家の中でネズミの活動を見かけた場合、早期の対策が必要です。
ネズミの繁殖期については、下記の記事で紹介しています。
「ネズミの繁殖期はいつ?対策は先回りで行おう!」
ハツカネズミが侵入しやすい箇所
ハツカネズミは非常に小さな隙間からでも侵入できるため、家の中に侵入されるリスクを完全に排除するのは難しいです。1円玉ほどの小さな隙間も通り抜けてしまうので、普段から家の隙間や空間を確認しておくことが大切です。
下記の箇所からハツカネズミが侵入するケースが多いため、対策をしっかりと行いましょう。
家の隙間
ハツカネズミは壁の亀裂や玄関、エアコンの開口部など、あらゆる隙間から侵入する可能性があります。特に家の構造上、小さな隙間がある場所は注意が必要です。隙間があればどこからでも入り込むことができるため、これらの場所をしっかりと確認し、必要に応じて塞いでおきましょう。
金網や防鼠パテを使って、侵入経路を防ぐ方法が効果的です。また、窓やドアの隙間が開いている場合は、隙間テープを使って密閉することをおすすめします。特に夜間や冬場に家の中に暖かい空気があると、ハツカネズミが温かい場所を求めて侵入してくることがあります。
倉庫や物置
倉庫や物置、ガレージなどの人があまり立ち入らない場所も、ハツカネズミの隠れ家として狙われやすい場所です。特に、穀物や種子を保存している場所は侵入されやすくなります。家の敷地内に物置や倉庫がある場合は定期的にチェックして、ネズミの痕跡がないか確認しましょう。
また、外に置いた段ボールや袋に食べ物を収納している場合も注意が必要です。ハツカネズミは雑食性であるため、少量の食べ物でも引き寄せられてしまいます。物置や倉庫に不必要な物を置かないようにし、清潔な状態を保つことが、ハツカネズミの侵入を防ぐ鍵となるでしょう。
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ハツカネズミがいることによるリスク
ハツカネズミが家に侵入すると、予期せぬリスクが発生することがあります。これらのリスクは健康被害から物理的な損害までさまざまです。下記で、具体的なリスクについて詳しくみていきましょう。
病原菌を運ぶ
ハツカネズミは、レプトスピラ症(ワイル病)やサルモネラ症、鼠咬症(そこうしょう)、ツツガムシ病などの多くの感染症を媒介します。これらの病原菌は、ハツカネズミのフンや尿を通じて家の中に広がりますが、細菌やウイルスは空気中に舞い上がることもあるため、呼吸器系を通じて感染するおそれがあるのです。
例えば、サルモネラ症は食中毒を引き起こし、レプトスピラ症(ワイル病)は肝臓や腎臓に深刻な影響を与えることがあります。また、鼠咬症はネズミにかまれることで発症する病気で、重篤な症状を引き起こす場合もあります。これらの病気は、特に小さな子どもや高齢者などの免疫力が低い人々にとって非常に危険です。
また、ハツカネズミは食品やキッチン用品に触れることが多いため、食事から病気が広がる可能性もあるので注意が必要です。
建物や設備を破壊する
ハツカネズミはその歯が伸び続けるため、食べ物だけでなく、木材やプラスチック、ゴム、配線コードなどのさまざまな物をかじる習性があり、家の構造や設備に損害を与えることがあります。
例えば、電気の配線をかじることでショートや火災の原因になることがあります。また、柱や床板をかじられてしまい、家の基盤が弱くなって、長期的には構造的な問題を引き起こす可能性も否定できません。
ハツカネズミが引き起こす破損は、見えない部分で起こることも多いため、発見が遅れると修理費用がかさむことがあります。特に家に長く住んでいる場合、ハツカネズミによる被害が予想以上に深刻になることもあるため、早期の対処が重要です。
食糧を漁る
ハツカネズミは穀物や種子、野菜をはじめ、昆虫や草花も食べる雑食性です。屋内に侵入した場合、米やパンなどをかじったり、開封した袋を破って中身を食べてしまったりするなど、家の中にある食品が食害に遭うことがあります。
食べ物の衛生状態が悪化すると、感染症や食中毒のリスクが高まり、家庭全体の健康に悪影響を及ぼします。
特にキッチンや食料庫はハツカネズミが好む場所であり、これらのエリアに侵入された場合、家の中の食品が食害にあうことが多いため、衛生管理や食品の保存方法にも注意が必要です。
ハツカネズミの主な駆除方法
ハツカネズミは、クマネズミやドブネズミと比べると比較的駆除がしやすいと言われています。その理由は、ハツカネズミが好奇心旺盛で警戒心が薄く、比較的小さな体を持っているためです。
ここでは、自分でできる駆除方法をいくつか紹介します。もしも自分で駆除が難しいと感じる場合は、専門業者に依頼するのもひとつの方法です。
殺鼠剤(毒餌)を仕掛ける
ハツカネズミを駆除するための方法のひとつが、殺鼠剤(毒餌)を仕掛けることです。殺鼠剤には、ホウ酸団子のようなそのまま食べさせるタイプや、粉末タイプの物もあります。これらをネズミの通り道に設置することで、餌として食べたネズミが毒を摂取し、駆除することができます。
殺鼠剤には遅効性の物もあり、効果が現れるまでに1週間程度かかることもあるので、すぐに結果を求める場合には別の方法もあわせて検討しましょう。
粘着トラップを仕掛ける
粘着トラップも、ハツカネズミを捕獲するための有効な手段です。ハツカネズミは好奇心が強く、警戒心が薄いため、粘着シートや罠にも比較的かかりやすいです。
粘着シートを設置する際は、複数箇所に設置するのが良いでしょう。特にハツカネズミは小さな隙間にも入り込むため、ネズミが通りやすい場所や、巣があると思われる場所などの複数の場所に設置すると効果的です。
業者へ依頼する
自分で駆除を試みても効果が見られない場合や、駆除作業が難しい場合は、専門の駆除業者に依頼するのもひとつの方法です。駆除業者は、適切な手法を用いて迅速に問題を解決してくれるため、もしご自身での駆除がうまくいかない場合には相談を検討してみてください。
ハツカネズミの駆除に特化した業者では、調査や相談が無料で行われることもあります。業者に依頼することで問題の早期解決を目指すことができ、安心した生活を取り戻すことができます。
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まとめ
ハツカネズミは小柄で繁殖力が強く、家庭内に多大なリスクをもたらす害獣です。特に冬季には暖かい住処を求めて侵入し、病原菌の運搬や建物の損害、食物の汚染など、さまざまな問題を引き起こします。
最も効果的な対策は、侵入させないことです。侵入を防ぐためには家の隙間をしっかり確認し、早期に対策を講じることが重要です。駆除方法としては、殺鼠剤や粘着トラップが効果的ですが、状況に応じて専門業者への依頼も検討しましょう。問題を早期に解決するためには、今すぐ対応を始めることが鍵です。