ハクビシンの繁殖期はいつ?棲み着いたときの対処法も解説

ハクビシンによる被害が、全国的に深刻化しています。特に重要なのが、ハクビシンの繁殖対策です。ハクビシンは一度家屋に棲み着くと短期間で個体数が増加し、さまざまな被害を引き起こします。今回は、ハクビシンの繁殖の特徴と、もし棲み着いてしまった場合の具体的な対処法について詳しく解説します。


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ハクビシンの繁殖期はいつ?

ハクビシンは年間を通して繁殖可能な動物で、特定の繁殖期はありません。ただし、夏から秋にかけて出産が多くなる傾向にあります。暖かい季節にハクビシンを見かけた場合は、注意が必要です。

成熟したハクビシンのメスは生後10か月程度から繁殖が可能になります。妊娠期間は約2か月で、1回の出産で平均2~3頭の子どもを産みます。1年間の出産回数は基本的に1回です。

現在、都市部や市街地での異常繁殖な問題となっています。ハクビシンは人間の生活圏に高い適応力を持ち、家屋の屋根裏や物置などを住処として選ぶことがあります。

適切な対策を講じないと、短期間で個体数が急激に増加する可能性があるため、早めの対策が重要です。

ハクビシンが家の中で繁殖することによる悪影響

ハクビシンが家屋内に棲み着くと、早ければ2か月で繁殖し、個体数が増えます。個体数が増えることで、どのような影響や被害があるのか詳しく解説します。

騒音被害

ハクビシンは夜行性の動物で、夜中から明け方にかけて活発に活動します。屋根裏や天井裏を走り回る足音は非常に大きく、体重が3~4kgもあるため、まるで人が歩いているような音がすることもあります。

また、独特の鳴き声である「キョキョキョ」や「グルグル」のような唸り声は、深夜に響き渡り、住人の睡眠を著しく妨げます。子どもが生まれると、子育ての活動も加わり、さらに騒音が増加するでしょう。特に夜間の騒音は精神的なストレスの原因となり、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。

糞尿・悪臭の被害

ハクビシンは決まった場所で排泄する習性があり、屋根裏や軒下の特定の場所に糞尿が堆積していきます。フンは黒褐色で細長く、犬や猫のフンとは異なり特徴的です。

糞尿を放置すると強い異臭が発生し、その臭いは建物内部に染み込みます。

さらに、糞尿が堆積した場所はノミやダニ、寄生虫の温床となり、新たな衛生問題を引き起こします。出産で個体数が増えれば、糞尿の量も増加し、被害の拡大スピードも早まるため、状況は一層深刻化するでしょう。

住宅・設備の被害

ハクビシンは天井裏の断熱材を巣作りのために引き裂き、住宅の断熱効果を著しく低下させます。断熱効果が低下すれば、冷暖房効率が悪化し光熱費の上昇にもつながります。

さらに危険なのは、電線を齧る習性があることです。電線の被覆が破壊されることで漏電や火災のリスクが高まり、建物や人命に関わる重大な事故につながる可能性があります。また、換気扇のダクトや雨樋なども破壊され、建物の機能が著しく損なわれることがあります。

農作物の被害

ハクビシンは果物や野菜を好んで食べる雑食性の動物です。主にブドウ、イチジク、スイカ、トマトなどの果実や野菜を好みます。家庭菜園や農地に侵入し、大切に育てた作物を食い荒らすだけでなく、収穫直前の果実に傷をつけ商品価値を下げる被害も発生します。

夜間に行動するため被害の発見が遅れやすく、気づいたときにはすでに大きな被害が出ているケースも少なくありません。

衛生・病原菌の被害

ハクビシンはさまざまな病原体を保有している可能性があります。代表的なものとしては、トキソプラズマ、レプトスピラ症、サルモネラ症、E型肝炎などがあげられます。

これらの病原体は糞尿を介して人間に感染する可能性があり、子どもやお年寄りは重症化するリスクが高くなります。そのため、ハクビシンの糞尿を発見した際は、直接触れないようにする必要があります。

ハクビシンがもたらす病気については、下記の記事で解説しています。
ハクビシンから人に感染する病気の種類|見かけたときの対処法

ハクビシンが家に棲み着いた場合の対処法

ハクビシンが家に棲み着いてしまったらどのような対策が必要でしょうか。被害が拡大する前に対策を講じる必要があります。ここからは、ハクビシンを追い払う3つの対処法を詳しく解説します。

ニオイで追い払う

ハクビシンは特定の臭いに敏感で、嫌いな臭いを嗅ぐとその場所を避ける習性があります。市販の害獣用忌避剤は、この習性を利用した効果的な対策方法です。特に、燻煙剤は広範囲に効果を発揮できます。

家庭にある材料では、ニンニクの強い臭いや灯油、ガソリンなどの石油系の臭い、木酢液の臭いが効果的です。ハクビシンが苦手とする臭いの忌避剤は、天井裏や床下、壁の隙間など、ハクビシンが出入りする可能性のある場すべてに設置することが重要です。ただし、時間の経過とともに効果が薄れていくため、定期的な交換が必要になります。

侵入経路を塞ぐ

ハクビシンは非常に器用で、わずかな隙間からも侵入できるため、考えられるすべての侵入経路を完全に封鎖する必要があります。

主な侵入経路として、屋根と壁の接合部分の隙間、屋根裏への通気口、老朽化して隙間ができた瓦の部分、床下の換気口などがあげられます。

これらの箇所は、目の細かい金網やパテを使用して完全に塞ぎましょう。また、庭の樹木が家に接触している場合、その枝をハクビシンが通路として利用することがあるため、枝の剪定や伐採も検討が必要です。

エアコンの室外機周りの通気口も侵入経路として狙われやすい場所のため、金網などで保護することが重要です。

ハクビシンを捕獲する

ニオイでの追い払いや侵入経路の封鎖で効果が見られない場合、最終手段として捕獲による駆除を検討します。ただし、ハクビシンは鳥獣保護管理法で保護されている動物であり、むやみに捕獲することはできません。捕獲には各自治体の許可が必要で、申請から許可までの手続きが必要になります。

また、ハクビシンは凶暴化する可能性があり、噛みつきや引っかき傷などの危険が伴うため、素人による捕獲は非常に危険です。

そのため、専門の害獣駆除業者に依頼することを強く推奨します。害獣駆除業者は「狩猟免許」を持っており、安全かつ確実な駆除が可能です。加えて、再発防止のためのアドバイスも得られます。

ハクビシンの被害に遭った場合はがいじゅうZEROへご相談ください

ハクビシンによる被害でお困りの方は、専門家による確実な駆除をおすすめします。害獣駆除の専門業者である「がいじゅうZERO」なら、お客様の悩みを解決に導きます。

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また、駆除後の対策も万全です。ハクビシンの糞尿による衛生面の問題に対しては、徹底的な清掃・消毒作業を実施します。さらに、再び被害に遭わないよう、侵入経路の封鎖など、効果的な再発防止対策もご提案します。

ハクビシンの被害に遭った場合は、ぜひ「がいじゅうZERO」にご相談ください。

まとめ

ハクビシンは通年での繁殖が可能で、特に夏から秋にかけて出産が多くなります。家屋内での繁殖は、騒音、糞尿による悪臭、住宅設備の破壊、農作物被害、さらには病原菌の感染リスクなど、深刻な生活被害をもたらします。対策としては、忌避剤の使用、侵入経路の封鎖、そして専門業者による捕獲が効果的です。早期発見・早期対応が重要なため、家の周りでハクビシンを見かけた際は、すぐに専門家への相談をおすすめします。

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