【結論】ハクビシンは冬眠しない!
動物のなかには冬眠する種もいます。冬眠とは、食物が少なくなる冬場を乗り切るための生存手段です。栄養を蓄えて、気候が温かくなるまで眠りにつく動物、食料を巣の中に備蓄しておいて、時折それで食事する動物などがいます。
冬眠する動物として、一般的にクマが知られています。クマは、冬眠前の秋に栄養を摂って巣穴に潜り、春先まで食事や排せつをせずに眠りにつきます。
小型のほ乳類のなかにも、リスや一部のコウモリなど、冬眠する種類の動物がいます。こちらの冬眠は、極限まで活動をセーブするタイプです。
そして問題のハクビシンですが、冬眠はしません。
ハクビシンが冬眠しない理由
ハクビシンが冬眠しないのは、ヘビなどの爬虫類と異なり、体内で熱を生成できるためです。また、リスなどの小型のほ乳類とは異なり、体温を十分につくりだせる程度に体も大きいという特徴があります。
冬場であっても活動できる程度の熱を体内で生み出せることから、ハクビシンは冬眠しないのです。活動を停止せずに、ハクビシンは冬場も動き回ります。
冬でもハクビシンによる被害はある
ハクビシンは冬眠しない動物のため、冬場にも被害があります。
例えば、作物への被害です。ハクビシンは雑食性のため、畑の農作物を食い荒らすことがあります。ゴミを荒らすこともあるため、生ゴミを外に放置しておくのも良くありません。
ハクビシンが屋根裏に侵入することによる騒音の被害もあります。ハクビシンは夜行性のため、騒音により、住んでいる人は睡眠が妨害され、ノイローゼになることもあります。
ハクビシンによる健康被害にも注意が必要です。ハクビシンの排せつ物による人への健康被害や、ハクビシンが保有する病原菌による被害もあります。また、ハクビシンにはダニなどの害虫が寄生していることもあるため、害虫による健康被害が生じる可能性もあります。
知っておきたい!季節ごとのハクビシンの行動パターン
ハクビシンの被害を防止するには、ハクビシンの特徴や行動パターンを把握しておくことも重要です。ハクビシンの行動や繁殖の特徴、季節ごとの行動パターンを解説します。
ハクビシンの特徴と繁殖
ハクビシンは、平地から山地に生息する夜行性の生き物です。複数のねぐらを転々とする性質があり、市街地付近に生息する個体もいます。木登りを得意としており、侵入した民家の屋根裏や倉庫にもねぐらを作ることがあります。
ハクビシンの繁殖は通年で、子どもが生まれるのは年に1回ペースです。生後10か月ごろから繁殖できるようになり、ねぐらで子育てをします。寿命は、野生下では7~10年程度と推測されています。
春や夏はハクビシンの行動が拡大しやすい時期
ハクビシンは、暖かくなると活動範囲が広がります。特に、ハクビシンの餌になる農産物が育つ時期は、畑や果樹園でハクビシンの被害が発生しやすい傾向にあります。
年間を通して繁殖できるハクビシンですが、春に繁殖行為をして、夏にかけて出産する母体も多いため、個体数も増えやすい時期です。個体が増えることで、被害が拡大する可能性があります。
屋根裏にいたハクビシンも、暑さを避けるために屋内を避けて外で活動することが増えます。ハクビシンがねぐらにする屋根裏などは夏にかけて高温になり、過ごしにくくなることが理由です。
秋や冬はハクビシンが屋内に侵入しやすい時期
秋になると、ハクビシンはエネルギーをため込むために、ネズミなどの動物を餌にするようになります。
また、寒さが厳しくなることで、屋内に戻ってきやすくなります。寒さをしのげる屋根裏などは、ハクビシンにとって過ごしやすいためです。断熱材のフカフカとした心地もハクビシンに好まれます。
ハクビシンは、基本的に新しいねぐらを作らず、同じ場所に戻ってくる性質があります。屋根裏や倉庫がねぐらにされたことがあれば、秋や冬にかけて戻ってくる可能性があるでしょう。
なお、ハクビシンの行動範囲は、冬にかけて狭くなります。寒さに強くないため、屋内を中心に過ごすことが増えるためです。春や夏と比べて、秋や冬のほうが、ハクビシンの排せつ物や騒音などに悩まされることが増える傾向にあります。
ハクビシンの被害を防止する対策
ハクビシンの屋内への侵入を防ぐ方法として、家庭でもできる対策を紹介します。
侵入経路を断つ
ハクビシンの被害を防止するには、自宅にねぐらを作らせないことが重要です。一度ねぐらにされてしまうと、ハクビシンの習性により、追い出しても戻ってくることがあります。
侵入されないためには、ハクビシンの侵入口になりそうな部分を塞ぐことです。天井裏や壁などの隙間からもハクビシンは侵入できます。建物が古いと、劣化により隙間が大きくなっていることもあるため、よく確認しましょう。
家屋を増設している場合は、継ぎ目もハクビシンの侵入路になり得ます。隙間が確認できたら、柵を取り付けるなどして、ハクビシンが侵入できないようにします。
自宅周辺に高い草木がある場合もハクビシンの侵入に注意しましょう。ハクビシンは木登りが得意なため、背の高い木の枝を伝って住宅に侵入することがあります。
侵入できそうな長さの枝は剪定し、ハクビシンが隠れられる背の高い草木は刈り取って、ハクビシンが寄り付きにくい環境をつくりましょう。
ハクビシンが嫌う物を設置する
ハクビシンによる被害を防ぐためには、ハクビシンの好む物を置かないことです。ペットフードを外に置いたままにしておく、庭の木の果物を放置するなどは避けましょう。餌を確保できる場所だと認識されないよう、日頃から注意することが大事です。
ハクビシンが寄り付かないようにするには、ハクビシンの嫌う物を設置しましょう。ハクビシンは警戒心の高い生き物です。威嚇音や明るい光などを嫌います。
刺激臭のある物も嫌う傾向にあるため、ハクビシンが出没しやすい場所に置いておきましょう。例えば、ニンニクや燻煙材などをハクビシンは苦手としています。
ハクビシンの駆除はプロに依頼するのがおすすめ
ハクビシンによる被害防止のために個人でできる方法は限られます。ハクビシンの屋内への侵入を防止することはできても、簡単に駆除できない生き物だからです。
ハクビシンは、鳥獣保護管理法による保護の対象となっています。狩猟期間を除いて、行政の許可なく捕獲や駆除ができません。捕獲するには事前の申請が必要で、捕獲から処分まで申請者が責任をもって行わなくてはなりません。
また、捕獲や駆除をするには、基本的に狩猟免許が必要になります。個人がハクビシンを捕獲して駆除するのはハードルが高いといえるでしょう。
そもそも、ハクビシンを見かけて触れるのは危険な行為です。ハクビシンにかまれたり、爪で引っかかれたりしてケガをする可能性があります。
ハクビシンは病原菌を保有していることから、傷口から感染症を起こす可能性もあるでしょう。ダニなども寄生しているため、害虫による被害も考えられます。
自宅に棲み着いてしまったハクビシンは、プロに駆除を依頼するのがおすすめです。
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まとめ
ハクビシンは、クマやリスなどと異なり、冬眠しません。冬の間も、通常通りの活動をしています。特に冬場は、寒さをしのぐために屋根裏などに作ったねぐらで過ごすことが増えるため、ハクビシンによるトラブルが増加する傾向にあります。ハクビシンによる被害に気づいたら、早めに対処するようにしましょう。