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【注意】アライグマは猫を襲うことがある
アライグマが猫を襲うという事実は、多くの飼い主にとって驚きかもしれません。しかし、これは決して珍しいことではありません。アライグマは雑食性の動物で、果物や植物だけでなく、小動物や鳥類も積極的に捕食します。
特に注意が必要なのは、夜間や野外で猫を放し飼いにしている場合です。アライグマは夜行性の動物であり、暗闇の中で活動することが多いため、同じく夜間に活動する猫と遭遇する可能性が高くなります。
成猫であっても油断は禁物ですが、体の小さな子猫は特に襲われやすく、深刻な怪我を負うほか、最悪の場合は命を落とすこともあります。
アライグマは体長50~70センチメートル、体重4~10キログラムと、一般的な猫よりもかなり大型です。さらに、鋭い爪と牙を持っているため、猫にとっては非常に脅威的な存在となります。アライグマが猫を襲う際は、首や腹部などの急所を狙うことが多く、猫が反撃する間もなく重傷を負わせることがあります。
また、アライグマは縄張り意識が強く、一度住み着いた場所から他の動物を排除しようとする習性があります。そのため、庭にアライグマが現れた場合、猫が普段過ごしている場所であっても容赦なく攻撃を仕掛けてくる可能性があります。
アライグマから猫を守るためにできること
愛する猫をアライグマの脅威から守るためには、具体的な対策を講じることが不可欠です。以下の方法を実践することで、猫の安全を大幅に向上させることができます。
外での餌やりは控える
アライグマを庭で見かけた場合、外での猫への餌やりを控えましょう。アライグマは嗅覚が非常に優れており、ペットフードの匂いを嗅ぎつけて近づいてきます。外にペットフードを放置していると、それを目当てにアライグマが居つく原因となってしまいます。
特に注意したいのは、食べ残しのペットフードです。猫が全て食べきらなかった餌をそのまま外に放置していると、アライグマにとって格好の餌場となってしまいます。アライグマは一度餌場を見つけると、定期的にそこを訪れるようになるため、継続的な脅威となります。
また、ペットフード以外にも、食べ物のゴミの管理にも注意が必要です。生ゴミや食べ残しなどを適切に処理せずに外に放置していると、アライグマが餌を求めて近づいてくる可能性があります。ゴミ箱にはしっかりと蓋をして、アライグマが中身を荒らさないようにすることが重要です。
餌やりの場所を室内に移すか、完全に餌を食べ終わるまで猫を監視し、食べ残しがあれば速やかに片付けるようにしましょう。
室内飼育をする
アライグマから猫を守る最も確実で効果的な方法は、完全室内飼いに切り替えることです。室内飼育であれば、アライグマとの接触を完全に避けることができ、猫の安全を100%確保できます。
完全室内飼いには、アライグマから守る以外にも多くのメリットがあります。カラスやハクビシンなどの他の野生動物からの脅威も避けることができますし、交通事故に遭うリスクも完全になくなります。また、野良猫とのけんかや病気の感染、迷子になるリスクも回避できます。
室内飼いに切り替える際は、猫がストレスを感じないよう環境を整えることが大切です。キャットタワーや爪とぎ、おもちゃなどを用意して、室内でも十分に運動や遊びができる環境を作りましょう。窓辺に猫が外を眺められるスペースを作ることで、外の世界への好奇心も満たすことができます。
アライグマがもたらす被害
猫を安全な場所に避難させることができたとしても、アライグマ自体が人間にとっても非常に危険な動物であることに変わりはありません。アライグマはさまざまな被害をもたらすため、根本的な対策が必要です。
人間の食料に対する食い荒らし
雑食性であるアライグマは、人間の食べ物に対しても強い関心を示します。生ゴミを荒らして中身を散乱させたり、家庭菜園で育てている野菜や果物を食べ散らかしたりします。トマト、とうもろこし、ぶどうなどは特にアライグマの好物とされており、一夜にして収穫前の作物が全滅することもあるのです。
また、屋外に保管している米や小麦粉などの食材も被害を受けることがあります。アライグマは器用な前足を使って容器を開けることができるため、しっかりと密閉していない食品は簡単に荒らされてしまいます。
騒音によるストレス
アライグマは夜行性のため、人間が睡眠を取る時間帯に活発に活動します。屋根裏や床下に侵入したアライグマは、移動する際に大きな足音を立てたり、鳴き声を上げたりします。これらの騒音が原因で眠れなくなり、慢性的な睡眠不足に悩まされるケースも少なくありません。
特に子育て中のアライグマは、子どもを呼ぶ鳴き声や子どもの鳴き声が非常に大きく、深夜から早朝にかけて断続的に続くことがあります。
家屋の破壊
アライグマが屋根裏に住み着いた場合、深刻な家屋被害をもたらします。まず、糞尿による悪臭と屋根裏の腐食が問題となります。アライグマの糞尿は、木材や断熱材を腐らせる原因になりかねません。
また、アライグマは巣作りのために断熱材を引きちぎったり、電線を噛んだりすることがあります。電線の損傷は漏電や火災の原因となる可能性があり、非常に危険です。実際に、アライグマによる電線の損傷が原因で火災が発生した事例も報告されています。
さらに、アライグマには「ためフン」という習性があります。これは決まった場所に糞をする行動で、同じ場所に大量の糞が蓄積されることで、その部分の腐食が特に進行します。
糞尿による悪臭
アライグマの「ためフン」の習性により、特定の場所に大量の糞が蓄積されます。糞尿による悪臭は非常に強烈で、家全体に広がることがあるのです。
また、ニオイは単に不快なだけでなく、健康面でも悪影響を及ぼす可能性があります。
さらに、糞尿の悪臭は、換気を行っても完全に除去することが困難で、専門的な清掃と消毒が必要になるほどです。
ノミ・ダニ・病原体による健康面への被害
アライグマの糞を放置すると、ノミやダニが大量に発生します。これらの害虫に噛まれることで、疥癬(かいせん)と呼ばれる皮膚病を発症するリスクがあります。疥癬は激しいかゆみを伴い、治療にも時間がかかる厄介な病気です。
さらに深刻なのは、アライグマが媒介する感染症です。喘息の悪化、アライグマ回虫症、狂犬病、レプトスピラ症、ダニ媒介性感染症など、さまざまな病気のリスクがあります。特にアライグマ回虫症は、幼虫が人間の体内で移行することで重篤な症状を引き起こす可能性があります。
アライグマが媒介する病気については、以下の記事で詳しく解説しています。
「アライグマが媒介する病気や感染症とは|見つけたときの対処法」
アライグマの被害に遭わないための対策
アライグマは鳥獣保護管理法の対象動物なので、無許可で捕獲や駆除を行うことはできません。しかし、対策グッズを使って自分で追い出すだけであれば、特別な届け出は不要です。以下の方法を試してみましょう。
忌避剤を使う
自宅の庭や侵入経路に忌避剤をまくことで、アライグマが寄りつきにくい環境を作ることができます。市販の忌避剤は、アライグマが嫌がるニオイや味の成分が含まれており、追い出し効果が期待できます。
忌避剤はホームセンターやネット通販などで簡単に購入可能で、比較的手軽に実践できる対策方法です。
ただし、雨や風で効果が薄れるため、定期的な散布が必要です。また、ペットや子どもがいる家庭では、使用する忌避剤の成分を確認し、安全性に配慮することが重要です。
超音波装置を使う
超音波装置を使用する方法も効果的な対策のひとつです。野生動物専用の超音波装置は、人間には聞こえない高周波の音を発することで、アライグマを不快にさせて追い払います。
超音波装置はホームセンターなどで購入でき、電池式や太陽光発電式など、さまざまなタイプがあります。設置場所や電源の確保を考慮して、最適なタイプを選択しましょう。
ただし、効果には個体差があり、慣れてしまうアライグマもいるため、他の対策と組み合わせて使用すると良いでしょう。
侵入対策をする
物理的な侵入経路を塞ぐことも重要な対策です。まず、アライグマがどこから侵入しているかを確認し、その場所を適切な材料で塞ぎます。パンチングメタルなどの金属製の網を使用すると、アライグマが噛み破ることができないため効果的です。
また、より本格的な対策として電気柵を設置する方法もあります。電気柵は一定の電圧を流すことで、アライグマが触れた際に不快感を与えて侵入を防ぎます。
ただし、設置には専門的な知識が必要で、安全性にも十分注意する必要があります。
アライグマの被害にお困りの方は「がいじゅうZERO」にご相談ください
自力での対策に限界を感じた場合や、すでに深刻な被害が発生している場合は、専門業者への相談を検討しましょう。
「がいじゅうZERO」では、相談受付から現地調査、見積もり、駆除作業まで、すべて自社スタッフが対応するため、スムーズに追い出しすることが可能です。
外部業者を挟むことなく自社で完結することで、迅速な対応と高品質なサービスを実現しています。アライグマの被害でお困りの際は、ぜひご相談ください。
まとめ
アライグマは見た目のかわいらしさとは裏腹に、猫にとって非常に危険な存在です。愛猫を守るためには、外での餌やりを控え、可能な限り室内飼いに切り替えることが重要です。また、アライグマは人間にもさまざまな被害をもたらすため、忌避剤や超音波装置、侵入防止などを組み合わせた総合的な対策が必要です。自力での駆除が困難な場合は、専門業者への相談も検討しましょう。