【見分け方】タヌキ・ハクビシンの違い
タヌキとハクビシンは外見や行動が似ているため、見分けがつきにくい動物です。しかし、いくつかのポイントに注目すれば、違いを見つけることができます。
ここでは、タヌキとハクビシンの違いについて、顔や体つき、能力、足跡、フン、食べ残しの跡、隠れ場所の観点から詳しく紹介します。
顔
タヌキの顔は、額と鼻筋が白く、目の周りが黒い「アイマスク」のような模様が見られます。鼻は黒色で、全体的に茶色っぽい色合いが特徴です。
一方、ハクビシンの顔は額から鼻にかけて白い線状の模様があり、目の下にも白い斑紋が見られます。鼻は通常ピンク色で、稀に黒色のものも存在します。これらの特徴的な模様と鼻の色で見分けが可能です。
体つき
タヌキの体は全体的に茶色っぽく、足が黒いのが特徴です。しっぽは短く、縞模様はありません。
一方、ハクビシンの体は細長く、全体が灰褐色です。しっぽはタヌキよりも長く、先端に向かって黒くなっています。このように、体つきやしっぽの長さでも両者の違いを確認できます。
能力
タヌキは木登りができるものの、あまり得意ではなく、滑りやすい表面は登ることができません。手先も器用ではありませんが、地上での行動には優れています。
一方、ハクビシンは木登りが非常に得意で、木にぶら下がったり、綱渡りをしたりすることもできます。特に雨どいや電線を伝って移動することが多いです。
足跡
タヌキの足跡は4本足で、犬や猫の足跡に似ています。足跡のサイズは約3〜5cmで、高い場所に足跡が見られることはほとんどありません。
一方、ハクビシンの足跡は5本足で、前足が約4〜5cm、後ろ足が約10cmです。また、爪痕が木や壁、柱に残っていることが多いのも特徴です。
フン
タヌキのフンは約2〜3cmで、黒っぽく楕円形をしています。また、決まった場所に繰り返しフンをする「ためフン」の習性があり、ニオイが強いです。
一方、ハクビシンのフンは約5〜15cmで、丸くて細長い形をしています。巣の近くに決まった場所にフンをすることが多く、あまり臭いません。
食べ残しの跡
タヌキは畑で芋を掘り起こしたり、作物を持ち出したりして食べることがあります。
一方、ハクビシンはスイカやメロンなどの大きな果物に顔を突っ込んで、中身だけを食べることが多いです。
隠れ場所
タヌキは家に棲み着くことは少ないものの、まれに床下に住み着くことがあります。
一方、ハクビシンは木登りが得意で、雨どいや電線を伝って屋根裏に住み着くことが多いです。隠れ場所の違いからも両者を区別することができます。
タヌキやハクビシンがもたらす被害
タヌキやハクビシンは、見た目こそかわいらしいものの、さまざまな被害を引き起こす動物です。特に、自宅に棲み着いたり、人間の生活圏に侵入したりすることで、健康被害や家屋への損傷、さらには農作物への被害などが生じます。被害は広範囲に及び、対応が遅れると大きな損失を招くことがあります。
ここでは、タヌキやハクビシンがもたらす具体的な被害について詳しく説明します。
健康被害
タヌキやハクビシンは、病原菌や寄生虫を運んでいることが多く、人やペットに対して健康被害を引き起こす可能性があります。
特に、ヒゼンダニという寄生虫には注意が必要です。ヒゼンダニが人やペットに寄生すると、疥癬症(かいせんしょう)と呼ばれる皮膚病に感染し、激しいかゆみに悩まされるおそれがあります。
また、タヌキやハクビシンが運んでくる細菌やウイルスにより、アレルギー症状や皮膚疾患が悪化することもあります。特に、ペットや小さな子どもがいるご家庭は細心の注意を払わなければなりません。
家屋への被害
タヌキやハクビシンが家屋に侵入すると、屋内で糞尿をすることで天井や壁にシミができたり、構造部分が腐食したりすることがあります。特にタヌキは「ためフン」の習性があるため、棲み着いてしまうと糞が大量に溜まり、悪臭が漂うことも珍しくありません。
また、天井裏などに棲み着かれると、夜中に走り回る音が聞こえるようになり、騒音被害にも悩まされることになります。家屋の構造や衛生面に大きな影響を及ぼすため、早期に対策を講じることが重要です。
農作物への被害
タヌキやハクビシンは雑食性で、特に糖分の高い果物や野菜を好むため、農作物に甚大な被害を与えることがあります。果樹園や畑が荒らされると、その年の収穫に大きな影響が出るため、農家にとっては深刻な問題です。
特に、タヌキやハクビシンは糖度の高い果物やトウモロコシなどの作物が好物であるため、夜間にこれらの農作物を追い求めて畑を荒らすケースが多いです。
タヌキやハクビシンによる被害を防ぐ方法
タヌキやハクビシンは、民家や農作物に被害を及ぼすことがあります。被害を最小限に抑えるためには、タヌキやハクビシンが嫌がる環境を作り、家や畑への侵入を防ぐことが重要です。
ここでは、具体的な対策を紹介します。
タヌキやハクビシンが苦手なニオイで寄せ付けない
タヌキやハクビシンは、特定のニオイを嫌がります。特に木酢液やミント系のスプレーを散布することで、近寄らせないようにすることができます。
スプレーは定期的に散布し、被害が発生しやすい場所に重点的に使用すると効果的です。
エサになるものを置かない
タヌキやハクビシンはエサを求めて人間の居住地域に近づくことがあります。生ゴミを放置すると、家に寄ってくる原因となります。ゴミはしっかりフタのあるゴミ箱にいれておき、決められた曜日や時間に捨てることが大切です。
また、残った食べ物は密閉容器に入れて冷蔵庫に保管するなど、食べ物の匂いが外に漏れないように心がけましょう。
侵入経路を塞ぐ
タヌキやハクビシンは、わずかな隙間からも簡単に侵入してきます。特に屋根裏や床下、通気口などは、これらの動物が入り込みやすい場所です。隙間を金網や補修パテでしっかりと塞ぎ、侵入できないように対策を取ることが重要です。
定期的な点検を行い、隙間ができていないか確認することも忘れずに行いましょう。
電気柵を設ける
農作物への被害を防ぐために、電気柵の設置も有効です。120cm以上の高さがある電気柵を設置することで、タヌキやハクビシンの侵入を防げます。電気柵の電流は、動物を殺傷するほど強くはなく、鳥獣保護管理法の観点からも安心して使用することができます。
電気柵を設置する際には、定期的な点検とメンテナンスも必要です。
タヌキやハクビシンの被害に遭った場合は専門業者に相談しよう
タヌキやハクビシンの被害に遭った場合、素人で駆除を行うのは大変難しいものです。駆除をするとかえって危険を伴うこともあるため、無理に対処しようとするのは避けましょう。
もしタヌキやハクビシンの被害に遭ったら、駆除の専門業者に相談するのがおすすめです。専門業者であれば害獣の生態に精通しており、適切な方法で駆除作業を行うため、安全かつ効果的に追い出すことができます。
タヌキやハクビシンの被害にお困りの方は、「がいじゅうZERO」にご相談ください。
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まとめ
タヌキとハクビシンは外見や行動が似ているため見分けが難しいものの、顔や体つき、足跡などで区別が可能です。タヌキやハクビシンは健康被害や家屋への損傷、農作物への被害を引き起こすため、侵入経路の封鎖や電気柵の設置などの対策が求められます。
万が一被害に遭った場合は、専門業者に相談することもご検討ください。