【注意】タヌキ駆除には狩猟免許と申請が必要
タヌキによる被害に困っていても、すぐに駆除することはできません。なぜなら、タヌキは「鳥獣保護法」によって保護されているためです。
鳥獣保護法は、タヌキを含む特定の動物を許可なく駆除・捕獲することを禁止しています。無許可で駆除を行うと、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられます。
では、タヌキによる被害に困っている場合は、どうすればよいのでしょうか。自分で駆除を行うには、次の2つの手続きが必要です。
1.狩猟免許の取得
2.自治体への捕獲申請
これらの手続きを経て、自治体から正式な許可を得ることで、合法的にタヌキを捕獲できます。しかし、手続きには時間と手間がかかるため、被害に悩んでいる場合は、専門の害獣駆除業者に依頼することをおすすめします。
なお、タヌキの捕獲や駆除に関する対応は自治体によって異なります。具体的な対応方法や補助制度については、お住まいの市町村の鳥獣被害担当窓口にご相談ください。
自分でできるタヌキの追い出し方
タヌキを自分の家から追い払いたい場合、駆除ではなく追い出しであれば自治体の許可なしで対処できます。ここでは、自分でできるタヌキの追い出し方について紹介します。
忌避剤を使用する
タヌキは特定の匂いを嫌うため、忌避剤の活用で効果的に追い払うことができます。市販の忌避剤には、オオカミやライオンの尿の匂いを模した製品があり、これらはタヌキの本能的な天敵回避行動を利用しています。
室内で使用する場合は、木酢液や竹酢液、ミントオイルなどの天然由来の忌避剤がおすすめです。天然由来の忌避剤であれば人体に安全で、かつタヌキを寄せ付けない効果があります。特に玄関周りや庭先への設置が効果的です。忌避剤は、タヌキの通り道や侵入が予想される場所に重点的に設置すると効果が高まります。
また、タヌキは臭いに敏感なため、コーヒーかすやカレー粉、唐辛子などの香辛料を置くことでも、ある程度の効果が期待できます。ただし、雨天時は効果が弱まるため、定期的な補充や設置場所の工夫が必要です。
燻製剤で追い出す
床下や屋根裏にタヌキが棲み着いている場合、燻製剤で追い出すのもひとつの方法です。煙の刺激臭がタヌキを不快にさせ、その場所から離れるよう促します。燻製剤は広範囲に効果を発揮するため、タヌキの正確な居場所を特定できない場合にも有効です。
ただし、使用する際は換気に十分注意を払う必要があります。住居スペースに煙が流入しないよう、使用前に換気口や隙間を確認し、必要に応じて目張りなどの対策を行いましょう。また、火災の危険性もあるため、使用方法や注意事項は必ず確認してください。
超音波を利用する
タヌキは、人間には聞こえない特定の周波数の音を嫌います。この特性を利用した超音波発生装置は、オンラインショップなどで入手することが可能です。より高度な製品では、赤外線センサーで動物を感知すると自動的に超音波を発したり、フラッシュライトで光を照射したりする機能を備えています。
超音波発生装置は24時間稼働でき、継続的な追い払い効果が期待できます。設置場所は、タヌキの侵入経路や活動場所を考慮して選びましょう。庭や玄関周り、ガレージなど、タヌキが頻繁に出没する場所に設置すると効果的です。多くの製品は電池式や太陽光充電式で、コンセントのない屋外でも使用できます。
また、超音波と光を組み合わせた製品は、夜行性のタヌキに対してより高い効果を発揮します。突然の光と音の刺激により、タヌキはその場所を危険と認識し、長期的な忌避効果が期待できます。
タヌキの侵入を防ぐ方法
タヌキを一時的に追い払うだけでは、また同じ場所に戻って来てしまいます。再発を防ぐためには、タヌキを寄せ付けない環境づくりと、確実な侵入防止策を組み合わせることが重要です。
食べ物を放置しない
タヌキは餌を求めて人の住む地域にやってきます。特に、生ゴミの放置はタヌキを引き寄せる大きな原因となります。生ゴミは必ず蓋付きの容器に入れ、こまめに処理することが大切です。ゴミ置き場には必ず防鳥ネットをかけ、隙間からタヌキが侵入できないようにしましょう。
家庭菜園や農耕地で栽培している野菜や果物は、タヌキにとって格好の餌となります。スイカやトマト、イチゴなどの果実は特に好まれます。収穫後の野菜くずは放置せず、その日のうちに処分することが重要です。また、落下した果実も速やかに回収し、タヌキを誘引する原因を取り除きましょう。
侵入経路を塞ぐ
タヌキの侵入を物理的に防ぐには、金網やネットの設置が効果的です。特に目の細かい金網(2cm四方程度)を使用することで、確実な侵入防止効果が期待できます。設置する際は、地面との隙間や高さに注意が必要です。タヌキは体が柔らかく、小さな隙間でも通り抜けて侵入します。
また、タヌキは優れた運動能力を持ち、フェンスを器用によじ登ることが可能です。そのため、金網やネットは少なくとも1.5メートルの高さを確保する必要があります。
地面との接地部分は、深さ30cm程度まで埋め込むか、L字型に折り曲げて設置することで、掘り返しによる侵入も防ぎます。
金網・電気柵を使用する
果樹園や畑をタヌキから守るためには、金網や電気柵の設置が有効です。電気柵は、タヌキが触れると軽い電気ショックを与え、その場所を「怖い場所」として記憶させる効果があります。電流は弱めに設定されており、人間が誤って触れても重大な事故が起きる心配はありません。
電気柵を設置する際は、下段の電線を地上15cm程度の高さに設置し、その上に20~30cm間隔で2~3段の電線を張ることで、効果的な防護柵となります。また、下草や雑草が電線に触れると漏電の原因となるため、定期的な草刈りなどのメンテナンスも必要です。
隠れられる場所をなくす
タヌキは身を隠せる場所を好み、藪や背の高い雑草の中に潜んで休息をとることが多い動物です。そのため、敷地内や畑の周辺にある藪や雑草は定期的に刈り取り、タヌキが身を隠せる場所をなくすことが重要です。
畑や果樹園の周辺は、半径2メートル程度の範囲の雑草を刈り取り、見通しを良くしておくことをお勧めします。これにより、タヌキが警戒して近づきにくい環境をつくることができます。加えて、物置の周りや建物の軒下なども、タヌキの隠れ家となる可能性があるため、整理整頓を心がけましょう。
タヌキを駆除するなら専門業者がおすすめ
タヌキの駆除で最も確実な方法は、経験豊富な専門業者に依頼することです。素人による駆除は、難しく危険をともない、法律に違反するリスクもあります。
「がいじゅうZERO」では、相談から現地調査、見積もり、そして実際の駆除作業まで一貫して対応しています。当社では、同じスタッフが調査から駆除まで担当しているため、仲介業者をはさむことなくスムーズに駆除作業を進めることが可能です。
また、単にタヌキを追い払うだけでなく、糞尿などの清掃や消毒作業も徹底的に行います。さらに、タヌキが再び棲み着かないように、侵入経路を特定して適切な予防対策も実施します。
タヌキの被害でお困りの方は、お気軽にご相談ください。
まとめ
タヌキは鳥獣保護法で保護されているため、無許可での駆除は違法です。自衛策として、忌避剤や超音波装置の使用、金網の設置など、複数の対策を組み合わせることが効果的です。
また、生ゴミの適切な管理や庭の整備など、タヌキを寄せ付けない環境づくりも重要です。タヌキの被害に悩まされている方は、専門業者に相談することで、駆除から再発防止まで包括的な対策を講じることができます。早めの対策で、快適な住環境を取り戻しましょう。