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アライグマが好む食べ物

アライグマの被害を防ぐため、どのような食べ物を好むのか把握しておきましょう。
基本的に雑食ですが、分類すると次の3つに分けられます。季節に応じて必要な栄養素を摂取するため、多様な食べ物を餌とします。
・動物類
・野菜・果物などの植物
・人間が捨てたゴミ
動物類
アライグマは動物全般を食べ、陸だけでなく水辺の生物もターゲットとなります。特に出産を控える春は、タンパク源を求めて次のような動物性の栄養を補給します。
・魚やザリガニ、貝類、カエルなどの水生生物
・トカゲなど爬虫類
・鳥やその卵
・小型の哺乳類
・昆虫(バッタ、カマキリ、コオロギなど)
哺乳類から両生類や昆虫など、種類を問わず何でも食べるため、養鶏所の鶏や養殖している魚などが被害に遭うケースも報告されています。
野菜・果物などの植物
野菜・果物などの植物も好み、季節ごとに手に入りやすいものを食べます。
主に、次のような植物があげられます。
・野菜:トウモロコシ、トマト、カボチャ、ナス など
・果物:リンゴ、ブドウ、イチゴ、スイカ、メロン など
・その他:ナッツ、種子、穀物 など
特に甘いものが好きで、旬の一番美味しい時期に熟した野菜・果物を食べる傾向にあります。
また、餌が不足する冬季は家畜飼料のデントコーンや麦、米、米ぬかなどを食べるために、納屋や畜舎へ侵入することもあります。
人間が捨てたゴミ
街中や住宅街に出没するアライグマは、人間が捨てた生ゴミを食べます。
他にはペットフードも食べるため、屋外へ出しっ放しにしていると荒らされやすくなります。
食べ物のニオイが漏れないようフタ・扉を設けて密封して、簡単に入れないよう対策を施すことが大切です。
アライグマの主な食性

アライグマは食に対して次のような特徴がみられます。
旬のものを食べる
アライグマは何でも食べる一方で、食べ物に対するこだわりが強いのも特徴です。同じ食べ物でも旬の時期には普段よりも美味しいことを知っており、旬の食べ物を好んで食べる傾向があります。
また、熟していない農作物には基本的に手を付けません。熟す時期を待ってから食べることが多いため、現在のところ被害がなくても油断しないようにしましょう。農作物が熟す時期になると、これまで興味を示さなかった場合でも食い荒らされてしまうことがあるため、警戒が必要です。
季節によって食べるものを変える
アライグマは季節によって食べるものが異なります。美味しいという理由だけでなく、必要な栄養素を確保するためです。
春にはタンパク質を豊富に含む食べ物を多く食べます。例えば、昆虫やカエル、ザリガニ、鳥、小動物などです。秋には、果実や植物の種子などを多く食べて、エネルギーを確保します。秋にうちにエネルギーを多く確保しておけば、寒い冬にも備えられます。
高カロリーなものを好む
アライグマはカロリーの高い食べ物を好むのも特徴です。果物など自然にあるものだけでなく、甘いお菓子類なども食べます。例えば、砂糖やバター、チーズ、ナッツ、チョコレートなどはアライグマの好物です。
お菓子類の甘いニオイにつられて家屋に侵入してくる可能性もあるため注意しましょう。
アライグマが高カロリーなものを好む特性を利用して罠で捕獲する際のエサにお菓子類が使用されることもあります。例えば、甘いスナック菓子やマヨネーズ、揚げパンなどを使用するケースが多いです。
「アライグマが食べ物を洗う」のは本当?その真相は?
アライグマという名称から、食べ物を洗うようなイメージを抱いている方も多いでしょう。しかし、実際には野生のアライグマが食べ物を洗うことはありません。遠くから見ると洗っているように見えるだけです。
では、なぜ食べ物を洗っているように見えるのか、その理由をみていきましょう。
食べ物を探している
野生のアライグマは、水辺で小魚やザリガニなどを捕らえることがよくあります。獲物を探して水の中に前足を入れている姿は、遠くから見るとまるで食べ物を洗っているように見えることもあります。
しかし実際には、アライグマが食べ物を洗うことはほとんどありません。多少汚れていてもそのまま食べる傾向があり、小魚やザリガニのように動き回る獲物を洗うのは現実的ではないからです。
食べ物を手で確認している
アライグマは視力があまり良くないため、獲物を目で見ただけでは正確に認識できないことがあります。そこで、手で触って確認する習性があります。
このとき、獲物をこするように手で扱うため、その動作がまるで食べ物を洗っているかのように見えることがあるのです。
アライグマによる被害

アライグマによる被害は、主に次の2つのパターンが考えられます。それぞれどのような被害をもたらすのか、具体的に解説します。
・農作物の被害
・家屋や庭の被害
農作物の被害
アライグマが果物や野菜を食い荒らす被害が多発しており、農作物を食べ尽くしてしまうこともあります。
アライグマが好む果物はメロンや桃など高価なものが多く、特に旬の時期を狙うため、被害が大きくなりやすいのが特徴です。
メロンのような大きな農作物は穴を開けて中身だけ食べるため、すぐにアライグマが原因と判別できます。
農林水産省の取りまとめによると、全国の令和4年度のアライグマによる農作物被害総額は約4.5億円で、前年より4,000万円増でした。
出典:農林水産省「全国の野生鳥獣による農作物被害状況(令和4年度)」
家屋や庭の被害
カラスや猫のように、家庭のゴミを漁って散らかす被害も出ています。
特にゴミ置き場の管理があまく、ナイロンネットで覆うだけだったり、フタや扉が施錠されていなかったりすると、荒らされやすいため要注意です。他にもペットフードを盗み食いしたり、庭に侵入して荒らしたりすることもあります。
アライグマは好きな食べ物に強く依存する性質があるため、一度食べると何度も食べに来るかもしれません。
またアライグマが家屋に棲み着くと、屋根裏で糞尿を繰り返し天井が抜け落ちたり、断熱材が荒らされたりと、深刻な被害を及ぼす可能性があります。
フン尿や噛み傷などから、狂犬病やエキノコックス症など複数の感染症を媒介するリスクもあり、人間・ペットへ深刻な被害をもたらすおそれがあるため早急な対策が必要です。
出典:東京都環境局「アライグマ・ハクビシンが媒介する主な感染症」
アライグマを家・田畑に近付けない方法

アライグマの被害を防ぐには、まず家や田畑に近付けさせないことが大切です。どのように予防するのか、具体的に解説します。
・食べ物を与えない
・侵入口を塞ぐ
食べ物を与えない
食べ物を与えず、アライグマに餌場だと思われないことが大切です。
家や田畑にアライグマが寄ってこないように、以下を徹底しましょう。
・生ゴミは密閉容器に保管する
・家庭ゴミを夜間に出さない
・庭の果樹は早めに収穫する
・田畑で発生する野菜くずを埋めない
・廃棄する農作物を放置しない
・ペットフードを外に置かない
一度餌があると認識すれば、何度も現れます。家や田畑の周りに、食べ物のニオイを残さないよう努めましょう。
侵入口を塞ぐ
アライグマが好む、屋根裏や床下への侵入経路を塞ぎましょう。
アライグマは3~5cm程度の隙間であっても、侵入口周辺の板などを咬んだり引きはがしたりして壊して広げることがあります。
特に断熱材で暖かく人が来ない屋根裏や床下は、アライグマの巣にぴったりな環境です。侵入経路の塞ぎ方としては、次の通りです。
・床下の通風口や換気口は金網で塞ぐ
・軒下・屋根などの隙間を金網や板で塞ぐ
・瓦の剥がれのような隙間は修理する
・窓やドアをしっかりと閉める
・庭木の長い枝やツタなどは切る
また、アライグマは手先が器用なため、屋根材をこじ開けたり咬んで引き剥がしたりと、こじ開けて侵入するケースもあります。そのため、金網やパンチングメタルなど、丈夫な素材をコーキング剤で接着して、無理に開けられないよう塞ぐことが大切です。
アライグマが棲み着いた場合の対処方法
アライグマが棲み着いてしまった場合、どのように対処すべきか解説します。
・家から追い出す
・プロのサービスに依頼する
家から追い出す
アライグマの捕獲や駆除は、鳥獣保護管理法で禁止されています。家でアライグマを見つけた場合は、追い出すのが基本です。
追い出す際は、アライグマが嫌がるニオイや煙を使います。燻煙剤や忌避剤など、動物が嫌がるニオイを発するアイテムで、寄り付かせないようにしましょう。
特に燻煙剤は密閉された空間で抜群の効果を発揮するため、屋根裏や床下などアライグマが棲み着きやすい場所に効果的です。侵入経路がわかっていれば、入口付近に忌避剤を置くのも有効です。
ただし効果は一時的なため、定期的に行う必要があります。
アライグマを追い払う具体的な方法は、次の記事でも詳しく紹介しています。
「アライグマの嫌いなものは何?追い払うために使える方法を紹介」
プロのサービスに依頼する
アライグマが頻繁に出没したり家に棲み着いていたりするようであれば、専門家に相談するのがおすすめです。自分で追い出すだけでは再発のリスクが高く、いつ戻ってくるかわかりません。
害獣駆除のプロに依頼すれば、専門的な知識・技術を持ったスタッフが駆除から再発防止まで行ってくれるため安心です。
アライグマを放置すると繁殖して、被害が大きくなるおそれもあるので、早めに相談しましょう。
アライグマの駆除はがいじゅうZEROにお任せ
アライグマの駆除を依頼するなら、「がいじゅうZERO」にお任せください。
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まとめ
アライグマは雑食で動物から植物まで幅広く食べ、生ゴミや田畑を荒らします。近年は生息範囲が拡大し、都市部にも出没して被害を増やしています。
自分で駆除するのは難しく、捕獲は法律で禁止されているため、対策を取るなら、害獣駆除のプロに任せるのがおすすめです。


