ネズミはなぜ唐辛子が苦手なの?理由と知っておきたい注意点

ネズミは、病気を媒介するおそれがあり、家族やペットの安全を脅かす害獣に該当します。家の中でネズミを見かけた場合は、早急な対策が必要です。家庭ですぐに実施できる対策のひとつに唐辛子の使用があります。今回は、唐辛子がネズミに効果的な理由や具体的な使い方、注意点について詳しく解説します。


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ネズミの追い出しに唐辛子が効く理由

ネズミは、唐辛子に含まれる「カプサイシン」という成分を非常に嫌います。このカプサイシンは、強い刺激臭を持ち、辛さのもととなる成分です。唐辛子やハラペーニョ、ラー油などに含まれており、ネズミの忌避剤として作用します。

ネズミの嗅覚は、人間の3倍ほど発達しているといわれています。そのため、人間にとってわずかに感じるカプサイシンのニオイでも、ネズミにとっては非常に強烈で耐え難いものとなるのです。

この特性を利用し、唐辛子を家の中のラットサインやフンが落ちている場所に配置すれば、薬品を使わず安全にネズミの追い出しができるでしょう。

唐辛子を使ったネズミの撃退法

唐辛子を使ってネズミを撃退するには、ネズミが潜んでいそうな場所や巣穴の周辺に、乾燥させた唐辛子や輪切りにした唐辛子を置く方法が有効です。唐辛子の辛味成分であるカプサイシンの刺激臭が、ネズミにとって非常に不快な環境を作り出します。

特に、台所や収納棚、家具の裏など、ネズミが好んで侵入する場所に唐辛子を散りばめると、ネズミを家の外に追い出しやすくなるでしょう。

ただし、唐辛子は時間が経つにつれてそのニオイが薄れてしまうため、効果の持続性には限界があります。効果を維持するためには、少なくとも1~2週間ごとに新しい唐辛子に取り替えるのがおすすめです。

また、唐辛子は湿気やホコリの影響を受けやすいため、湿気の多い場所では効果が薄れる可能性がある点も注意しましょう。

さらに効果的な方法として、チリパウダーをネズミの通り道や巣穴に撒く方法もあります。チリパウダーは粉末状で広範囲に散布できるため、ネズミがより強くカプサイシンの刺激を感じやすくなるのです。

チリパウダーを撒いた後は、1か月周期で掃除機を使って掃除を実施し、その後に再びチリパウダーを散布しましょう。定期的にチリパウダーを取り替えれば、ネズミの侵入を効果的に抑制できる可能性が高まります。

ネズミ対策に唐辛子を使うメリット

唐辛子でのネズミ駆除は、自然由来の忌避成分を含んでいるため、環境や人への影響が少ない点で注目されています。ここからは、唐辛子を使ったネズミ対策の具体的なメリットについて詳しくみていきましょう。

手軽に用意できる

唐辛子は、スーパーやコンビニなど、身近な場所で簡単に購入できるため、手軽にネズミ対策を始められます。家庭では、料理のスパイスとして常備されている場合も多く、ネズミの気配を感じた時点ですぐに対策に使える点もうれしいポイントです。

特に、専門業者に依頼する前の応急処置として唐辛子を使用すれば、迅速にネズミの侵入を抑えられる可能性があります。

ネズミを室内で見かけた際に、身近な唐辛子を活用すれば、コストを抑えつつ素早い対応が叶う点も大きなメリットです。

人体に影響がない

ネズミ対策としてよく用いられる忌避剤や燻煙剤は、化学薬品を含む場合が多く、赤ちゃんや妊婦、高齢者がいる家庭では健康面への影響が懸念されます。特に、燻煙剤は、煙による呼吸器への負担が考えられるため、使用に注意が必要です。

また、このような薬剤は、家族やペットに直接触れさせないよう配慮する手間もかかります。

一方で、唐辛子は、料理に使われる食品なので、口に入っても安全です。唐辛子の辛味成分であるカプサイシンは、自然由来の成分であるため、化学薬品とは異なり、人体に大きな悪影響を与える心配が少ない特徴があります。

例えば、台所やリビングなどの生活空間に唐辛子を配置しても、人体やペットに対するリスクは低いため、安心して使用できるのです。

また、唐辛子の刺激臭は、ネズミにとって非常に効果的な忌避効果を持つ一方で、人間やペットに対しては直接的な健康被害を引き起こすことがありません。

唐辛子を用いることで、殺鼠剤などの薬品を使用する場合に比べて、心理的な安心感を得られるのもメリットのひとつです。

追い出す手段のため死骸処理の必要がない

唐辛子を用いたネズミ対策は、ネズミを殺すのではなく、あくまで追い出すことを目的としています。唐辛子の辛味成分であるカプサイシンは、ネズミにとって非常に不快なニオイですが、毒性がないため、ネズミが唐辛子に触れたり、そのニオイを嗅いだりしても死ぬことはありません。

そのため、唐辛子を使った場合、ネズミの死骸を処理する必要がなく、心理的な負担が軽減されるメリットもあります。

一方、毒エサを用いたネズミ対策では、エサを食べたネズミがその場で死んでしまう可能性が高く、その場合、死骸を見つけて処理するという手間が発生します。

特に、壁の隙間や天井裏など、手が届きにくい場所で死んでしまうと放置された死骸が腐敗し、悪臭や衛生問題の原因になるのです。

唐辛子を使った対策であれば、ネズミを家から自然に遠ざけられるので、死骸の後処理の煩わしさや心理的負担を感じることなく、安心して使用できます。

唐辛子でネズミを追い出す場合の注意点

唐辛子は、ネズミを追い出すのに効果的な方法のひとつですが、使用する際にはいくつか注意すべき点があります。適切に使用しなければ、逆に効果が薄れたり、意図しない問題を引き起こしたりする可能性があるのです。ここからは、唐辛子を使ったネズミ対策で、気をつけるべきポイントについて詳しく紹介します。

ペットへの影響を考える

ペットもネズミと同様に、人間よりも嗅覚が非常に発達しているため、唐辛子の刺激臭を強く感じる場合があります。

特に、犬や猫などのペットは、カプサイシンの強いニオイに敏感であり、唐辛子をペットの近くに置いてしまうと、不快感を覚えたり、呼吸器に負担を感じたりするおそれがあるのです。

唐辛子を配置する際には、ペットが近寄れない場所を選ぶ必要があります。例えば、ペットの生活空間から離れた場所や、ペットが入れないエリアに唐辛子を設置して、ペットへの影響を最小限に抑えましょう。

ニオイが薄くなったら交換する

乾燥させた唐辛子を使ったネズミ対策では、時間の経過とともに唐辛子のニオイが薄れていくため、持続的な効果を期待することはできません。乾燥した唐辛子は時間とともに風化し、カプサイシンの放出量が減少します。

そのため、効果的なネズミ対策を継続するためには、ニオイが薄くなったと感じたら新しい唐辛子に交換することが必要です。

一方、生の唐辛子を使う場合は、より強いニオイを放つことができますが、賞味期限が7~10日程度であり、それを過ぎると腐敗がはじまります。

腐った唐辛子は、悪臭を放つ原因となり、逆に衛生問題を引き起こすことがあるため、定期的に新しいものに取り替えることが大切です。

また、唐辛子を忌避剤として使用する場合、ネズミが全く反応しないケースもあることを念頭に置いておく必要があります。すべてのネズミに効果があるわけではないため、ニオイの強さや交換のタイミングを見極めながら、ほかの対策と併用することも検討しましょう。

侵入経路の封鎖を徹底する

唐辛子を使ってネズミを一時的に追い出すことに成功しても、ネズミが使う出入り口が開いたままでは、再び侵入されるリスクが高まります。

ネズミは、環境に順応しやすく、唐辛子のニオイにも徐々に慣れてしまうので、追い出し後には、再侵入を防ぐための徹底的な侵入経路の封鎖が重要です。

ネズミが入り込む可能性のある小さな隙間や穴は、金網や金属たわし、パテなどを使用してしっかりと塞ぐようにしましょう。

ネズミが好きな食べ物を放置しない

ネズミは雑食性で、人間が食べるほとんどのものを食料とするため、食べ物を放置しないことが重要です。

ビニール袋に入った食品でも、簡単に袋を破って中身にたどり着いてしまうため、食べ物の保管には、注意しなければなりません。

開封済みの食品は密閉容器に入れて管理し、ゴミは、開閉式のゴミ箱に捨てるように徹底しましょう。また、キッチンやダイニング周辺に食べかすやゴミが落ちていると、ネズミが引き寄せられる可能性があるため、こまめな掃除を心がけてください。

ネズミを確実に追い出すなら専門業者へ依頼するのがおすすめ!

唐辛子を使った方法や、日常の対策でネズミを追い出すことはできますが、完全に駆除するとなると、自力での対応には限界があります。

ネズミの数が増えてしまった場合や、巣が複雑な場所にある場合には、個人での対応は困難であり、限られた対策では効果も期待できません。より確実に安全にネズミを駆除したい場合には、専門業者への依頼をおすすめします。

がいじゅうZERO」なら、調査から駆除作業まで一貫して自社対応を行っているため、迅速かつ確実に対応可能です。

調査するスタッフと駆除するスタッフが同一のため、ネズミの発生源や侵入経路を正確に把握した上で適切な駆除作業ができます。

また、相談から見積もり、駆除作業までワンストップで進行するため、仲介業者を挟む手間もなく、スピーディーな駆除が可能です。

家の中でネズミを見かけたら、お気軽にご相談ください。

まとめ

唐辛子を使ったネズミ対策は、手軽にはじめられ、人体や環境への影響も少ないため、安全な方法といえます。しかし、効果を維持するためには定期的な交換や適切な配置が必要です。確実にネズミを駆除したいのであれば、専門業者への依頼を検討してみましょう。