コウモリが軒下に棲み着く理由は?リスクや対処法、予防策について紹介

家の軒下にコウモリを見つけたら、不安に感じる方も多いでしょう。コウモリは夜行性で、人に見つかりにくい場所を好んで棲み着きます。しかし、放置しておくと騒音やフンによる被害が発生し、思いがけず大きな被害に発展することもあるのです。今回は、コウモリが軒下に棲み着く理由やリスク、効果的な対処法や予防策について詳しく解説します。


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コウモリが軒下に棲み着いてしまう理由

コウモリは、人間の生活圏にも棲み着きます。特に軒下は、コウモリにとって理想的な住処となりやすい環境です。まずは、コウモリが軒下を選ぶ具体的な理由を3つ紹介します。

雨風をしのげるため

コウモリが軒下を好む理由のひとつは、雨風を避けられる点です。特に日本の気候では、梅雨や台風などで風雨が強くなる時期が多くあります。

コウモリは、雨に濡れると体温を維持しにくいため、雨風から身を守れる場所を積極的に探すのです。

軒下は、建物の構造上、屋根に守られながらも出入りがしやすく、天候の変化に対応できるため、コウモリにとって快適な住処となります。風の影響も受けにくいため、体力を温存しやすいところも棲み着きやすい理由になっているでしょう。

天敵から身を守れるため

コウモリには、フクロウやヘビなどの天敵が存在し、これらの捕食者から身を守るために、出入りがしやすく、かつ外敵に見つかりにくい場所を好んで棲み着きます。

屋根が下がっている軒下は、外敵から死角となるため安全に身を隠すのに最適な環境です。

特に、建物の構造上、高い場所にある軒下は、地上からの捕食者に見つけられにくく、コウモリにとって安全な避難場所になります。

餌となる虫が多くいるため

コウモリは、夜行性であり、蚊や蛾、ハエなどの小さな虫を捕食し生息しています。軒下付近は、外灯や門灯など周囲に灯りが多く、その光に引き寄せられた虫たちが集まるため、コウモリにとって餌場として理想的な環境です。

特に、夏場や湿気の多い季節には、餌となる虫の数が増えるため、コウモリが集まりやすくなります。軒下は、風の影響を受けにくく虫が集まりやすいため、結果的にコウモリもその場所を住処とする傾向があるのです。

コウモリが軒下に棲み着くことで起こりうるリスク

コウモリが軒下に棲み着くことは、住環境にさまざまなリスクをもたらします。放置しておくと、騒音や衛生面での問題、さらには健康被害にもつながるおそれもあるのです。

騒音被害

コウモリは夜行性であるため、夜間に活動が活発化します。特に寝静まった時間帯の羽音や移動時の物音は、不快に感じます。

複数のコウモリが軒下に集まると、その音は一層大きくなります。コウモリの鳴き声やコミュニケーションのために発する超音波も、静かな環境では耳障りに感じられる場合もあるでしょう。

コウモリによる騒音が続くと、寝不足から精神的不調にもつながり、日常生活に支障をきたす場合もあります。特に小さな子どもには大人であれば聞こえない超音波も聞こえるため、体調不良を訴えることも考えられます。

フンによる被害

コウモリのフンは、大量に蓄積されると悪臭を放ち、周囲の環境を不衛生にします。特に外壁や窓枠、地面にフンが付着すると、シミになりやすく、落としにくい汚れとなるでしょう。

また、大量に溜まったフンをそのまま放置しておくと、腐食やカビの原因となり、建物の老朽化を早める可能性があります。

掃除や修繕の頻度が増えるため、コストや労力がかかり、生活する上で負担になるケースもあるのです。

健康被害

コウモリが軒下に棲み着くと、健康被害のリスクが高まります。コウモリのフンに含まれる寄生虫やばい菌、カビが空気中に拡散されると、アレルギー反応や呼吸器系のトラブルを引き起こすおそれもあるのです。

フンからの健康被害だけでなく、コウモリに寄生しているノミやダニが家の中に侵入する被害もあります。ノミやダニが人に寄生し、かゆみや皮膚炎の原因になるでしょう。

また、コウモリはウイルスを媒介する存在としても恐れられています。免疫力や体力がない小さな子どもやお年寄りと一緒に生活している場合は、健康被害が深刻化するケースもあります。コウモリが棲み着いていることがわかったら、早期の対策が重要です。

軒下にコウモリがいた際の対処法

軒下にコウモリを見つけた場合は、早急かつ適切な対処が大切です。コウモリは放置すると被害が拡大する可能性があるため、早めの対応が求められます。

スプレータイプの忌避剤で追い出す

軒下にコウモリがいる場合、手軽にできる対策のひとつとして、スプレータイプの忌避剤を使用する方法があります。

忌避剤には、コウモリが嫌がる成分を含んでおり、噴射することで一時的にコウモリを追い出せます。

ただし、スプレーはあくまで一時的な効果を期待するものであり、根本的な解決策にはなりません。

コウモリは帰巣本能が強いため、一度追い払っても再び戻ってくる可能性があり、継続的な対応が必要です。

ライトを当てる

コウモリは光を嫌う性質があり、特に強い光が当たる場所を避けます。そのため、軒下にLEDライトを当てる方法が、コウモリを傷つけずに追い出す効果的な対処法のひとつとして知られています。

LEDライトは、省エネで長時間使用できるため、コウモリが再び戻ってくるのを防ぐことにも、気軽に試しやすいでしょう。

さらに、LEDライトの光はコウモリの餌となる虫を遠ざける効果も期待できるため、間接的にコウモリを寄せ付けない環境を作ることが可能です。

ライトを当てる方法は、軒下からコウモリを安全に追い出すだけでなく、再発防止にも役立ちます。

コウモリを軒下に寄せ付けないための予防策

一度コウモリを追い払ったとしても、再び軒下に戻ってくる可能性があります。コウモリが軒下だけでなく、家屋に寄り付かないようにするためには、事前の予防策が重要です。ここでは、効果的な予防方法をいくつかご紹介します。

侵入経路を塞ぐ

コウモリを家屋に寄せ付けないために、もっとも効果的な予防策のひとつは、侵入経路を徹底的に塞ぐことです。

コウモリは、体が小さく、わずか1cmほどの隙間があれば簡単に入り込むことができます。主にコウモリが侵入しやすい箇所としてあげられるのは、次のような場所です。

・窓やドアの隙間
・換気口
・排水溝
・屋根瓦の隙間
・外壁の亀裂

これらの侵入箇所をしっかりと塞ぐためには、コウモリ防止ネットや金属の板、金網などのアイテムを使用します。

特に屋根や外壁などは、定期的に点検して隙間がないかを確認し、早めに対策を行うことが重要です。

ジェルタイプの忌避剤を軒下につるす

ジェルタイプの忌避剤には、メントールやカプサイシンなど、コウモリが嫌がる成分が含まれており、その匂いによってコウモリを寄せ付けない効果が期待できます。

スプレータイプと比べて持続力が高く、一度設置すれば、長いもので1年ほど効果が続くため、手間がかかりにくいのが特徴です。

また、吊り下げて使用できる商品も販売されているため、軒下や換気口など、コウモリが侵入しやすい場所に簡単に設置でき、定期的なメンテナンスも少なく済みます。

超音波装置を設置する

コウモリは、超音波を使って周囲の状況を把握し、障害物や餌の位置を確認しています。超音波発生装置は、コウモリを混乱させることで、居心地を悪くさせ、棲み着くのを防ぐ効果があります。

装置から発生する超音波は、人間には聞こえない周波数の音を発するため、人にもコウモリにとっても安全です。

軒下やコウモリが侵入しやすい場所に置くだけで効果を発揮するため、比較的簡単に設置可能です。ただし、超音波装置を長期間設置していると、コウモリは順応してしまいます。また、遮蔽物があると装置の超音波も届きません。

超音波装置は棲み着く前のコウモリや、一時的に追い出す際に使用するのが良いでしょう。コウモリを追い出した後に、忌避剤の設置や侵入経路を塞ぐなどの対処をするのがおすすめです。

コウモリが軒下にいた際は専門業者へ相談しよう

軒下にいるコウモリを自分で追い出すことは可能ですが、完全に駆除するのは難しい場合がほとんどです。さらに、コウモリは鳥獣保護法で守られており、殺傷が禁止されているため、誰でも駆除できるわけではありません。

また、帰巣本能が強いコウモリは、一度追い払っても再び戻ってくることがあります。忌避剤や超音波装置、LEDライトの設置、侵入経路の遮断を行っても、素人では完全に追い出すのは難しく、すぐに別のコウモリが棲み着き、いたちごっこになることも多いでしょう。

しつこいコウモリに対しては、専門の駆除業者に依頼するのがもっとも効果的です。「がいじゅうZERO」では、相談や見積もり現地調査が無料なのはもちろん、仲介業者をはさまず対応できるため、スピーディーな駆除ができます。

駆除だけでなく、修繕や消毒、清掃まで徹底したサポートを行っているので、すでにコウモリ被害が拡大してしまっていても、軒下をきれいな状態に戻せます。最長10年以上の保証も付いているため、安心してご依頼ください。

まとめ

コウモリが軒下に棲み着くと、騒音やフンによる被害、さらには健康リスクまで発生することがあります。対策として、忌避剤やLEDライトの使用、侵入経路の封鎖が有効ですが、根本的な解決には、専門業者への相談がもっとも確実です。早めの対策で、快適な住環境を守りましょう。