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ハクビシンの巣はどこにできる?
ハクビシンは本来、森林や里山に生息する野生動物です。しかし近年、開発により自然の生息地が減少し、人里に近い場所で生活するようになりました。
そのため、一般住宅でもハクビシンの巣が見つかるケースが増えています。
ハクビシンが自然界で巣をつくる場所
自然界でのハクビシンは、主に他の動物が使用していた巣穴を利用して生活します。主にタヌキやアナグマが以前に使っていた巣穴を好んで住処にします。また、樹木の中にできた自然の空洞や、大きな岩の隙間なども巣として活用することもあるようです。
地上から離れた場所を好む習性があり、木の上部にできた空洞や、高い場所にある岩の隙間などを好みます。ときには地面の下に掘られた穴や、背の低い木々の間、草むらの中にも巣を作ることがあります。
ハクビシンが住宅地で巣をつくる場所
都市部や住宅地に現れるハクビシンは、建物の構造物を自然の巣に見立てて生活します。特に多いのが屋根裏です。屋根裏は雨風を防ぎ、外敵から身を守れる安全な場所となるためです。
また、普段人があまり立ち入らない倉庫や物置、床下なども好んで巣を作ります。これらの場所は、ハクビシンにとって理想的な環境となっています。
ハクビシンが棲み着いているサイン
ハクビシンが住み着いているかどうかは、いくつかの特徴的なサインで判断できます。最も分かりやすいのは、夜間に屋根裏から聞こえる「キューキュー」や「キーキー」などの特徴的な鳴き声です。
また、天井から聞こえる足音や強い異臭も重要なサインです。糞尿による天井のシミや、屋根裏の断熱材が荒らされている跡も注意が必要です。
外では、家庭菜園や畑が荒らされていたり、ゴミ箱が荒らされていたりするケースもあります。これらのサインに気付いたら、すでにハクビシンが住み着いている可能性が高いため、早めの対策が必要です。
ハクビシンが家に棲み着いた場合のリスク
ハクビシンが家に巣を作ると、深刻な被害を引き起こす可能性があります。騒音や悪臭、住宅の破損、さらには健康被害まで、さまざまな問題が発生するおそれがあるため、早急な対応が必要です。
騒音による被害
ハクビシンは夜行性の動物で、日没後から活発に活動を始めます。屋根裏や天井裏で生活している場合、その活動音が深夜の静けさを破ることになるのです。
独特の鳴き声や走り回る足音、物を引っ掻く音などが室内まで響き、睡眠が妨げられる原因となります。
糞尿による悪臭やシミ
ハクビシンには特定の場所に集中して排泄する「ため糞」という習性があります。この習性により、屋根裏や天井裏に糞尿が蓄積されていきます。時間の経過とともに強い悪臭を放つようになり、日常生活に支障をきたします。さらに深刻なのは、糞尿に含まれる水分や酸によって建材が腐食し、天井にシミが発生し、カビが生える原因となることです。
住宅の破損
ハクビシンは巣作りの際に、屋根裏や壁の中の断熱材を引き裂く習性があります。これにより住宅の断熱性能が低下するだけでなく、より深刻な問題として、電気配線をかじる可能性があります。
被覆された電線を傷つけることで、電気系統のショートが起こり、最悪の場合は火災につながる危険性もあるのです。
害虫・病原菌の繁殖
ハクビシンの巣や糞尿は、さまざまな害虫の温床となります。ダニやノミ、ハエなどが発生しやすく、これらの害虫が家屋内に侵入する可能性があります。また、ハクビシンの体や糞尿からは、危険な病原体が検出されるケースもあるのです。
具体的には、食中毒の原因となるサルモネラ菌やエルシニア菌、さらに重篤な症状を引き起こす可能性のあるカンピロバクターなどが含まれているおそれがあります。これらの病原体は人間の健康に深刻な影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。
ハクビシンがもたらす病気については、下記の記事でも紹介しています。
「ハクビシンから人に感染する病気の種類|見かけたときの対処法」
家にハクビシンの巣を作らせないための方法
ハクビシンが家に住み着いてしまうと、糞尿による衛生被害や異臭、天井裏の断熱材の破損など、深刻な被害が発生する可能性があります。一度住み着かれてしまうと、駆除も困難になり、被害が拡大する一方となってしまいます。そのため、巣を作られる前の予防対策が非常に重要です。ここでは、効果的な予防方法を具体的に解説していきます。
忌避剤を使う
ハクビシン専用の忌避剤は、強い臭いや音で寄せ付けない効果があります。設置場所は、屋根裏の換気口周辺、軒下、床下の通気口など、ハクビシンが侵入しやすい場所を重点的に行います。忌避剤には、超音波タイプ、スプレータイプ、粒剤タイプなどがあり、設置場所に応じて適切なものを選びましょう。
ただし、忌避剤は定期的に取り替える必要があり、効果が薄れる前に新しいものとの交換をおすすめします。雨や風で流されやすい場所では、より頻繁な交換が必要になる場合もあります。
消毒・殺菌をする
ハクビシンは嗅覚が発達しており、同じ場所に繰り返し戻ってくる習性があります。そのため、巣を除去した後は、徹底的な消毒と殺菌作業が必要です。特に、糞尿の跡が残っている場所は、専用の消毒剤を使用して完全に除去します。
消毒作業は、単に消臭スプレーを吹きかけるだけでは不十分です。まず、フンや巣材などを完全に除去し、その後消毒液で徹底的に洗い流します。天井裏や床下などの場合は、断熱材も取り替えることをおすすめします。
また、月1回程度の定期的な消毒作業で、再び巣を作られるリスクを低減することが可能です。
侵入口を塞ぐ
ハクビシンは10cm程度の隙間があれば侵入できるため、家屋の点検と補修が重要です。注意が必要な場所は、屋根の隙間、軒下の穴、換気口、配管周りの隙間、雨どい周辺、壁のヒビ、瓦のズレなどです。
これらの箇所は、ステンレス製の金網(網目は2cm以下)や耐久性のある板材を使用してしっかりと塞ぎましょう。ただし、必要な換気は確保しつつ、適切な素材での補修が大切です。
また、ハクビシンは非常に力が強いため、簡易的な補修では破壊される可能性があります。補修材料は頑丈なものを選び、しっかりと固定する必要があります。
餌になるものを放置しない
ハクビシンは果物や野菜、生ゴミなど幅広い食性を持っています。家の周りに食べ物を放置すると、タヌキを誘引する原因にもなるので注意が必要です。生ゴミは必ず蓋付きの丈夫な容器に入れ、果樹がある場合は落果を早めに処理します。
庭に果樹(柿や梅など)がある場合は、実が熟す時期は毎日のように見回り、落果は放置せずに直ちに処理します。また、家庭菜園の野菜も、収穫適期を過ぎたものは早めに処理しましょう。
ペットフードは必ず室内で与え、食べ残しは片付けます。キッチンの窓は夜間しっかり閉め、食べ物の匂いが外に漏れないよう注意が必要です。また、コンポストを設置している場合は、しっかりとした蓋付きのものを使用し、生ゴミの投入時以外は必ず蓋を閉めておきましょう。
ハクビシンの被害に遭った場合はがいじゅうZEROへご相談ください
確実かつ安全な駆除には、専門家による適切な対応が不可欠です。ハクビシンの被害でお困りの方は、害獣駆除の専門業者「がいじゅうZERO」にご相談ください。
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まとめ
ハクビシンは本来森林に生息する動物ですが、近年は住宅地にも出没し、屋根裏や物置などに巣を作るようになっています。巣を作られると、騒音、悪臭、住宅の破損、病原菌の繁殖など深刻な被害が発生する可能性があります。対策としては、忌避剤の使用、定期的な消毒、侵入口の封鎖、餌となるものを放置しないことが重要です。早期発見と適切な対策が必要なため、不安な場合は専門業者への相談をおすすめします。