ハクビシンの足跡の見分け方とは?侵入対策についても解説

害獣被害を解消したい場合は、被害の原因となっている動物を特定し、その動物に応じた対策を取ることが大切です。糞や鳴き声など特定するヒントはいくつかありますが、足跡から特定できる可能性もあります。 今回は、近年増加しているハクビシンによる被害防止のために、ハクビシンの足跡の特徴や対策方法などをご紹介します。


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ハクビシンの足跡の基本的な特徴

ハクビシンとは、顔の真ん中に白い線が入っているのが特徴で、ネコ目ジャコウネコ科の動物です。体長40~60cm程度、体重2~5.5kg程度の小型~中型動物で、直径8cmくらいの穴でも簡単にとおり抜けることができます。

野菜や果物といった植物から、鳥類・爬虫類などの動物まで食べる雑食性なので、自宅に棲み着かれると農作物や家畜、ペットが被害を受ける可能性があります。

また、排泄物の汚染が感染症の原因になることもあるため、足跡を見かけた場合は早急な対処が必要です。

とはいえ、適切に対処するためには、自宅に棲み着いた害獣がなにかを突き止めなくてはなりません。ここでは、害獣がハクビシンかどうかを見極めるために、ハクビシンの足跡の特徴についてご紹介します。

ハクビシンの足跡の大きさ

ハクビシンの足跡の大きな特徴は、前足と後ろ足で長さが違うことです。前足の長さは5cm程度ですが、後ろ足は10cm程度と前足の倍くらいの長さがあります。幅は前足、後ろ足ともに4~4.5cm程度と、大きな差はありません。

ハクビシンの足跡の形状

ハクビシンの足跡は前後ともに5本指で、肉球跡と指跡が離れています。また、肉球跡と指跡のどちらも丸みのある形状で、前足跡は小さめ、後ろ足跡は縦長なのが特徴です。

ハクビシンが足跡をつけやすい場所

ハクビシンは、木登りが得意です。そのため、木の根元や壁、柱の周り、屋根裏やベランダの手すりなど、垂直方向に移動しやすい場所に足跡が残る傾向にあります。

また、登り降りするときに爪を立てるので、足跡周辺に爪痕が残っていたら、ハクビシンである可能性が高いでしょう。

水辺が好きで用水路や側溝の内部を移動することも多いので、被害が出ている場所周辺の水辺もチェックしてみてください。

ハクビシンと間違えやすい動物の足跡

住宅街に現れる動物のなかには、ハクビシンと似た足跡をもつものもいます。ハクビシンなのかそれ以外なのかを見分けられるように、間違えやすい動物の足跡の特徴も合わせて把握しておきましょう。

ネコの足跡

ハクビシンはネコ目ジャコウネコ科の動物ですが、ネコの足跡は指跡が4本、ハクビシンは5本と決定的な違いがあります。

足跡の大きさは、ネコは幅・長さともに3~4cm程度ですが、ハクビシンは幅4~4.5cm程度、長さ5~10cm程度と大きめです。

また、ネコの肉球跡は三角っぽい形状であるのに対して、ハクビシンは全体的に丸みがあります。

タヌキの足跡

タヌキの足跡はネコと同じく指跡が4本しかなく、肉球跡が三角っぽい形状をしており、前足と後ろ足の形がほぼ同じです。

一方、ハクビシンは、指跡が5本で全体的に丸っこい形をしており、後ろ足の足跡のほうが前足よりも長くなっています。

また、ハクビシンは高い所に登りますが、タヌキはほとんど登ることがありません。そのため、屋根裏やバルコニー周辺などの高い所にタヌキの足跡がつくことはないでしょう。

イタチの足跡

イタチは体重が3kg程度とハクビシンよりも軽く、足跡がはっきりと残りにくい動物です。

もし足跡が残っていたとしても、イタチの足跡はサイズが2~3cm程度と小さめで、肉球跡も三角っぽい形状をしています。肉球跡が丸いハクビシンの足跡とは見分けがつきやすいでしょう。

アライグマの足跡

アライグマは木登りが得意で高い所で足跡が見つかることもあるため、ハクビシンと間違いやすい動物です。

しかし、アライグマの足跡は肉球跡と指跡がつながっていて、まるで人間の子どもの手形のように見えます。

対して、ハクビシンは肉球跡と指跡が離れているので、足跡をよく観察すれば、アライグマなのかハクビシンなのかを見分けることができるでしょう。

アナグマの足跡

アナグマもハクビシンと間違いやすい動物ですが、足跡には違いがあります。アナグマは前足で巣穴を掘る修正があるため爪痕がしっかりと残るほか、足跡の大きさは5〜6cm程度、肉球部分がハクビシンよりも幅広で大きめです。

また、アナグマはハクビシンのように高い所に登ることがないので、屋根裏などに足跡が残ることはまずありません。アナグマは名前のとおり地面に穴を掘るのが得意なので、足跡周辺に穴が見つかることもあります。

ハクビシンの足跡を見つけたときにしておきたい侵入対策

自宅の周辺にハクビシンの足跡がある場合は、近くにハクビシンがいる可能性が高いと考えられます。屋内に侵入されると駆除に苦労するので、侵入されないように対策をしておきましょう。

侵入経路を塞ぐ

ハクビシンが屋内に侵入するのを防ぐには、侵入経路を塞ぐことが重要です。前述のとおりハクビシンは8cmほどの穴からでも侵入してくるので、建物の隙間はできる限り塞ぐようにしてください。

また、高い所に登るのが得意なハクビシンは、木や電線などを伝って屋内に侵入することもあります。建物に近い木の枝は剪定し、屋根裏への侵入を防止しましょう。

用水路や側溝を通路にしているケースも多いので、建物周辺の畑の用水路や川の周辺なども確認してみてください。

ハクビシンが嫌いなニオイで寄せつけないようにする

ハクビシンが嫌いなニオイを散布し、敷地に寄せつけないようにするのもひとつの方法です。ハクビシンの嫌いなニオイとして、以下のようなものがあります。

・木酢液
・竹酢液
・にんにく

そのほかにも、ハクビシン専用の忌避剤(きひざい)が販売されているので、そちらを使用するのも良いでしょう。

ただし、忌避剤を長く使い続けると、ハクビシンがニオイに慣れて効果がなくなってくることがあります。また、ハクビシンの鼻の高さに合わせて散布しないと、思うような効果が得られません。

忌避剤は手軽にできる侵入対策ではありますが、長期的にみた場合これだけではハクビシンの侵入を防ぎきれないという点も理解しておきましょう。

自宅の周囲にエサとなるようなものを放置しない

自宅の周辺にハクビシンのエサになるものを放置すると、ハクビシンが寄ってきやすくなります。生ゴミや雑草はハクビシンのエサになりやすいので、生ゴミは適切に処理し、雑草はこまめに刈るようにしましょう。

電気柵で畑を囲う

畑にハクビシンが侵入して困っている場合は、電気柵で畑を囲うのが効果的です。4m以下の間隔で支柱を立て、10cm間隔で4段ほど柵を設置すると、ハクビシンが侵入しにくくなります。

なお、電気柵を設置する場合は、人が誤って触れることがないように、目立つ所に危険表示板を取り付けなくてはなりません。危険表示板の取り付けは任意ではなく、法律で義務付けられていることなので忘れないようにしましょう。

捕獲などの本格的な駆除は専門業者に依頼するのがおすすめ

さまざまな被害をもたらすハクビシンですが、鳥獣保護法で守られているため、自己判断で駆除することはできません。

侵入防止対策や追い出し程度は個人でもできますが、捕獲などの本格的な駆除を行うには狩猟免許と自治体の許可が必要で手間がかかります。個人で対策するには限界があるので、確実に駆除したい場合は害獣駆除業者に依頼しましょう。

ハクビシンの徹底駆除なら、害獣駆除を専門とする「がいじゅうZERO」にお任せください。がいじゅうZERO」では、相談、見積もりから現地調査、駆除作業まで同じスタッフが対応するため、引き継ぎミスなどが発生せず、害獣をしっかり駆除できます。

駆除作業は土日祝日やお盆、年末年始も 対応しているので「早く何とかしてほしい」というときも安心です。消臭・消毒・修繕など、害獣駆除後の処理や害獣被害の再発防止対策も万全です。

電話やメール、LINEでお見積もり・ご相談を受け付けていますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

まとめ

ハクビシンの足跡は5本指で、前後の長さが違うなどの特徴があります。アライグマやアナグマなど、ハクビシンと間違いやすい動物もいますが、それぞれ足跡の大きさや形状が違うので、よく観察してみましょう。

足跡の持ち主がわかったら、その動物に合わせた対応策で建物内に侵入されないよう、速やかに応じることが重要です。すでに侵入されている場合、個人で駆除するには限界があるので、害獣駆除業者に相談すると良いでしょう。