アライグマの鳴き声の特徴|アライグマと間違えやすい動物も紹介

近年、天敵の不在や空き家の増加などが原因で、国内のアライグマの被害が拡大しています。自宅周辺や屋内でアライグマと思われる鳴き声が聞こえたら、「棲み着かれたのではないか」と不安を感じることでしょう。 本当にアライグマが棲み着いている場合、建物や健康面にさまざまな被害が出る可能性があるため、急いで対処する必要があります。 といっても、アライグマに有効な対策をしないと思うような効果が得られないので、本当にアライグマなのか、他の害獣ではないのかを調べてみなくてはなりません。 今回はアライグマの鳴き声の特徴について紹介しますので、聞こえてくる鳴き声がアライグマかどうか判断するための参考にしてください。


この記事は約6分で読み終わります。

アライグマの鳴き声の特徴

アライグマの鳴き声は、通常時と威嚇時・喧嘩時で異なります。それぞれの鳴き声の特徴を見ていきましょう。

通常の鳴き声

アライグマはあまり鳴かない動物ですが、鳴くときは「クックッ」「キュッキュッ」と、小刻みに鳴くのが特徴です。「クルルッ」「キュー」と聞こえることもあります。

子どものアライグマの鳴き声は大人のアライグマよりも高く、「クルクル」と鳥の鳴き声のようにも聞こえるのが特徴です。親を探しているときや、空腹を知らせるときなどに鳴きます。

威嚇時や喧嘩時の鳴き声

威嚇時・喧嘩時のアライグマは、歯をむき出しながら「ギューッギューッ」「シャーッ」と唸り声を発します。身の危険を感じたときに発する、特に繁殖期のオスのアライグマが出すことが多い鳴き声です。

アライグマは、そのかわいらしい見た目に反して気性が荒く攻撃的で、人間に襲い掛かってくることもあります。とりわけ繁殖期は気が立っていて危険なので、アライグマの繁殖期である4月から5月あたりは注意しましょう。

アライグマと間違えやすい動物の鳴き声

民家に棲み着く害獣は、アライグマだけではありません。タヌキやイタチ、ハクビシンなど、さまざまな害獣が存在します。

自宅に害獣が棲み着いた場合、害獣の特性に合った対処をする必要があるので、害獣の種類を特定することが重要です。

アライグマなのか、ほかの害獣なのかを判断するために、アライグマと間違えやすい動物の鳴き声の特徴も知っておきましょう。

タヌキの鳴き声

イヌ科の動物であるタヌキは鳴き声もイヌに似ており、「キューン」「ヴー」「キャン」のような鳴き声を発します。アライグマと同様に、あまり鳴かない動物で、鳴いているときは威嚇時・喧嘩時であることが多いでしょう。

子どものタヌキも「キュンキュン」「クゥーン」と子犬のような鳴き声を発します。鳴き声も外見もアライグマと似ていて間違えやすいので、鳴き声以外の痕跡も探したうえで判断したほうが良いでしょう。

イタチの鳴き声

イタチの鳴き声は、「キッキー」「クククク」「キャッキャッ」と甲高いのが特徴です。威嚇時・喧嘩時には「キッキッキー!」とさらに大きな声で鳴きます。

イタチも小柄でかわいらしい見た目に反して凶暴なので、特に威嚇で鳴いているときは近寄らないようにしましょう。子どものイタチの鳴き声も甲高く、「ピキュピキュ」「キュイ」という感じの声を出します。

テンの鳴き声

イタチと似た見た目のテンですが鳴き声は異なり、「フィヤフィヤー」「ギュッギュッ」「キャッキャ」と特徴的な鳴き声を出します。

威嚇時には「ギューウー」と唸り声を上げるのが特徴です。テンの赤ちゃんは高めの「ヂィー、ヂィー」というような鳴き声で鳴きます。

ハクビシンの鳴き声

ハクビシンは「キーキー」「ギャアギャア」のような鳴き声を発します。威嚇時・喧嘩時には「ウゥゥ」「キャアア」のような唸り声を上げ、「ガゥ」と鳴き声を出すのが特徴です。

子どものハクビシンは、「クルル」「ピィーィィ」「キュキュキュ」と甲高い声で鳴きます。

ネズミの鳴き声

ネズミの鳴き声というと、「チューチュー」と思い浮かべる人が多いのではないしょうか。しかし、実際にはネズミは「キューキュー」「キュッキュッ」「ピーピー」「キーキー」のような鳴き声を発します。

うれしいときには高い鳴き声、威嚇などのときには低い鳴き声と、喜怒哀楽に応じて声の高さが変わるのが特徴です。

コウモリの鳴き声

コウモリは「チチチチ」「チュチュチュ」「ブツブツブツ」と、夏虫の鳴き声と聞き間違えそうな鳴き声で鳴きます。

視力が弱く、超音波で周囲の状況を把握しながら行動するため、大きな鳴き声を出すことはほとんどありません。

アライグマを放置することによる影響

アライグマは外来生物法によって「特定外来生物」に指定されている害獣です。特定外来生物とは、生態系や人体、農林水産業に何らかの被害を及ぼす外来生物を指します。

自宅に特定外来生物であるアライグマが棲み着いたまま放置すると、農作物・住環境・健康などに影響が出る可能性が高いため、早急に対処することが重要です。具体的にはどのような影響が出るのか、下記にてくわしく見ていきましょう。

農作物への影響

アライグマは野菜や果実、穀類といった植物から、魚類や鳥類、小型の哺乳類まで何でも食べる雑食性の動物です。

そのため、アライグマに棲み着かれると、育てている農作物が食い荒らされる可能性があります。特に甘い果物や野菜などは被害を受けやすいでしょう。

農林水産省の調査によると、令和元年度のアライグマによる農作物被害金額は約4億円とされています。

出典:「全国の野生鳥獣による農作物被害状況について(令和元年度)」(農林水産省)

住環境への影響

アライグマに棲み着かれると、住環境にも影響が出る可能性があります。アライグマが棲み着くことによる代表的な被害は、騒音・悪臭・家屋の劣化です。

アライグマは夜行性の動物なので、深夜に動き回ります。意外に大きな音がするので、ただうるさいだけでなく、睡眠を妨害されてノイローゼになる人もいるほどです。

また、アライグマは「ため糞」といって1箇所に排泄する習性があり、溜まった糞尿から悪臭がしたり、建材を腐らせたりすることがあります。

さらに、巣作りのために家の断熱材をちぎることもあるため、アライグマを放置すると建物が劣化する可能性が高いでしょう。

健康への影響

棲み着いたアライグマを放置すると、健康面にも影響が出るリスクがあります。アライグマは狂犬病やアライグマ回虫症など、人間に感染するウイルスや病原菌、寄生虫をもっていることがあるためです。

また、アライグマにはノミやダニがついている場合もあり、皮膚病やアレルギーなどの疾患を引き起こすこともあります。

アライグマの捕獲・駆除時の注意点

アライグマに棲み着かれたら早急な対処が必要ですが、個人で捕獲・駆除はできません。アライグマは「鳥獣保護管理法」で保護されている動物であり、捕獲・駆除には許可が要るためです。

鳥獣保護管理法に違反すると、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられることがあります。自力で何とかしようとせず、自治体や害獣駆除専門業者に相談したほうが良いでしょう。

ただし、自治体では捕獲機の貸し出しなどのサポートはしてくれるものの、駆除までしてくれることは基本的にありません。また、再発防止・消毒・清掃などの作業も行っていないので、専門業者に依頼するのがおすすめです。

まとめ

自宅周辺でガサガサと動き回る音が聞こえたり、悪臭がしたり、農作物が動物にかじられていたりした場合、害獣に棲み着かれていると考えられます。「クックッ」「キュッキュッ」というような小刻みな鳴き声がしたら、棲み着いている害獣はアライグマである可能性が高いでしょう。

アライグマに棲み着かれたまま放置すると、住環境や健康など多方面に悪影響が出るため、急いで対処する必要があります。

ただし、許可なく個人で捕獲・駆除するのは禁じられているうえ、アライグマはかわいらしい見た目に反して凶暴で危険なので、害獣駆除専門業者に依頼するのがおすすめです。

アライグマに棲み着かれてお困りの場合は、ぜひがいじゅうZEROにご相談ください。相談・見積もりは無料なので、鳴き声が聞こえるものの何の害獣なのか特定できないという場合でも、安心してご相談いただけます。

経験豊富なスタッフが、駆除作業から清掃・消毒、再発防止策まで対応しますので、まずはお気軽にお問い合わせください。