畑にいるネズミがもたらす被害
ネズミが畑に現れると、農作物だけでなく周辺環境にも大きな被害を及ぼします。特に農家にとっては、ネズミ被害による収穫減少や品質低下は経済的な損失に直結します。
また、ネズミは非常に繁殖力が高いため、一度出現すると短期間で被害が拡大する可能性が高いです。ここでは、具体的な被害内容について詳しく説明します。
食害
ネズミは食欲旺盛で、特定の作物を狙う習性があります。例えば、サツマイモやニンジンといった根菜類、またリンゴやナシといった果物が好物です。
これらの作物を大量に食べることで、収穫量が大幅に減少します。さらに、果樹の木をかじることで幹が損傷し、木自体が枯れることもあります。
特に果樹園では、このような被害が連鎖的に発生するため、早期対応が不可欠です。
ネズミが好む食べ物については、下記の記事で紹介しています。
「ネズミが好む食べ物とは？食べ物に関する被害を抑える方法を紹介」
感染症や寄生虫の媒介
ネズミは、数多くの感染症や寄生虫を媒介します。
ネズミのフンや尿には、サルモネラ菌やレプトスピラ菌といった病原体が含まれています。これらが農作物に付着すると、人間が食べた際に腹痛や下痢、発熱などの食中毒症状を引き起こします。
また、寄生虫の媒介により、作業者が感染症にかかるリスクも高まります。このため、ネズミの排泄物が作物に影響を与えないようにすることが重要です。
ネズミがもたらす病気については、下記の記事で解説しています。
「ネズミが原因で起こる病気とは？被害を起こさないための対処法」
作物を傷つける
ネズミの前歯は一生伸び続けるため、前歯を削る行動が日常的に行われます。この際にターゲットとなるのが畑の作物です。ネズミの好物ではない作物であってもかじられることがあります。
例えば、かじられたキャベツやトマトなどは商品価値がなくなり、販売が困難になります。これに加え、かじられた作物は病原菌に感染しやすくなるため、周囲の作物にも悪影響を及ぼす可能性があるのです。
畑に出没するネズミの種類
野外で見かけるネズミの多くは「野ネズミ」に分類され、畑やその周辺に生息しています。これらのネズミは植物の根や実を食害するだけではありません。農地に穴やトンネルを作ることで土地を荒らし、農業生産に深刻な影響を与えることがあります。
ここでは、畑でよく見られる代表的な野ネズミの種類について詳しく説明します。
ハタネズミ
ハタネズミは人里近くの畑に最も頻繁に出没する種類のひとつです。地下に穴やトンネルを掘り、巣を習性があるため、作物の根が損傷することがあります。
また、特に木の根元や低い茎の部分をかじる被害が多く、果樹園や農作物の成長に影響を及ぼします。
冬の間は積雪の下で活動するため、地上からでは被害を見つけにくい点にも注意が必要です。
アカネズミ
アカネズミは日本固有種であり、全国に広く分布しています。雑食性で、木の実や植物の根を主な食料としていますが、果樹や農作物に被害を与えることが知られています。
アカネズミは夜行性で、日中は隠れ家に潜み、夜間に活動することが多い傾向にあります。農作業中に地面近くや作物の根元をよく観察することで、その存在を早期に発見できる可能性があるでしょう。
ヒメネズミ
ヒメネズミは日本全域に生息し、通常は樹上で生活することが多い野ネズミです。しかし、食料を求めて畑に下りてくることがあり、その際には苗木や若い作物に被害を与えます。
このネズミは小型で、主に昆虫や植物の種を食べますが、成長途中の苗木の茎や葉をかじることが問題視されています。特に春から夏にかけての若い苗木に注意が必要です。
エゾヤチネズミ
エゾヤチネズミが生息しているのは、北海道およびその周辺地域です。このネズミは寒冷地に適応しており、冬場に被害が多発します。
特に積雪の下で活動し、樹木の根や皮をかじるため、冬場の果樹園や森林に深刻な被害をもたらします。しかも、食害の跡は雪が溶ける春先まで発見されないことが多いです。
このため、被害は拡大する傾向にあります。雪が降る前の防除やトンネルの封鎖が効果的な対策となります。
畑のネズミを寄せ付けないための予防策
畑でネズミが作物を荒らす被害が増えると、収穫量の減少や作業効率の低下に直結します。そのため、具体的な予防策を講じることが欠かせません。
ここでは、ネズミを畑から遠ざけるための方法について詳しく解説します。
忌避剤はネズミが嫌がるにおいを利用した対策で、種類ごとに異なる特徴があります。
・スプレータイプ：被害が集中している場所やネズミの通り道に直接噴霧することで効果を発揮します。ただし、風や雨で流されることがあるため、天候に応じて適宜再度散布する必要があります。
・燻煙タイプ：煙を広範囲に充満させることでネズミを追い出す効果があります。特に、畑全体にネズミが広がっている場合に有効です。
・設置タイプ：固形物やジェル状の忌避剤を特定の場所に置いて、長期間ネズミを遠ざける効果が期待できます。畑の入口や作物周辺に設置するのが効果的です。
それぞれの特性を理解し、畑の状況に応じて使い分けることがポイントです。
殺鼠剤を使う
殺鼠剤は、毒入りのエサを使ってネズミを駆除する方法です。ネズミが通る道や被害の多い作物周辺に配置することで、効果的に作用します。新鮮な状態を保つため、定期的にエサを補充したり交換したりすることが必要です。
ただし、使用時には注意点もあります。他の動物や子どもが誤って触れることを防ぐため、専用のケースに入れて配置したり、目立たない場所に設置したりする工夫が求められます。
また、ネズミが死骸を残すことがあるため、周囲を清潔に保つことも大切です。
定期的に雑草を刈る
畑の周辺に雑草が生い茂ると、ネズミにとって隠れ場所や巣材、エサになるため、定期的に刈り取ることが重要です。雑草を除去することで、ネズミの居場所を減らし、畑への侵入を抑える効果があります。
さらに、雑草を刈ることで害虫の発生も防げるため、農作業全体の効率を高めることも可能です。雑草の管理は季節に応じて計画的に行い、ネズミが繁殖するタイミングを見逃さないように注意しましょう。
落下した果実を除去する
ネズミは落ちた果実や野菜を食料とするため、畑に食べ残しを残さないようにすることが大切です。収穫時には、地面に落ちた果実を見逃さず、こまめに拾い集めるよう心がけましょう。
野菜の葉や茎などの残った作物もネズミのエサになるため、しっかりと片付けることが必要です。果実や作物を早めに除去することで、ネズミが畑に居着くリスクを軽減できます。
モグラ対策をする
畑にモグラの穴があると、ネズミがその穴を通じて侵入するケースがあります。そのため、モグラ対策も重要です。
モグラ用の柵を地中に埋め込むことで、ネズミの侵入経路を断つことができます。柵はインターネットで手軽に購入でき、コストも比較的低いため、導入しやすいのが特徴です。
モグラとネズミの両方に対応することで、畑を守る環境を整えられます。
ネズミ駆除をするならがいじゅうZEROにご相談ください
市販のネズミ駆除グッズを試しても効果が感じられない場合は、専門業者に依頼することを検討するのがおすすめです。
「がいじゅうZERO」では、相談から調査・見積もり、駆除作業に至るまで、すべて自社施工で対応しています。そのため、他の業者を介さずスムーズな対応が可能です。
また、ネズミ被害についての相談や事前の見積もりは無料で行っていますので、初めての方でも安心して利用できます。
ネズミが再侵入しないよう、修繕・清掃・消毒などの再発防止策も徹底しているため、ネズミの被害を抑えることが可能です。
畑でのネズミ被害に困っている方はぜひ「がいじゅうZERO」までお問い合わせください。
まとめ
ネズミ被害は、農作物や周辺環境に深刻な影響を及ぼしますが、適切な対策を講じることで被害を最小限に抑えることが可能です。
忌避剤や殺鼠剤の活用、雑草管理や落下物の除去といった基本的な手段を組み合わせ、畑環境を整えることが重要です。
さらに、専門業者の力を借りることで、効率的かつ確実な駆除が期待できます。被害を防ぐための第一歩として、今日からできる予防策を試してみましょう。
