害獣のフンの特徴
まずは、害獣の種類別にフンの特徴や見分け方を解説します。
ネズミの場合
台所やベランダ、天井裏などに5mm~2cm前後のフンが多数見つかった場合、ネズミが棲み着いている可能性があります。ネズミのフンは黒くて小さく、ポロポロしているのが特徴です。
民家に出没するネズミは、主にクマネズミ・ドブネズミ・ハツカネズミの3種類です。特に多いのが天井裏のような高所を好むクマネズミで、フンは1cm前後で細長く、茶色から灰色をしています。
ドブネズミのフンはほかのネズミに比べて大きく、1~2cmほどの楕円形です。水回りや床下に、黒っぽい色のフンが落ちている場合、ドブネズミがいる可能性があります。
ハツカネズミのフンは5mm前後と小さく、両端が尖っているのが特徴です。ハツカネズミは焦げ臭いような独特の体臭があるため、フンが落ちている場所にニオイが残っているかもしれません。物置や倉庫を好むため、もしこの場所にフンが落ちていたらハツカネズミが棲み着いている可能性があります。
イタチの場合
イタチのフンは約6mm~1cmほどで黒く細長く、水分が多く含まれているのが特徴です。イタチは雑食のため、フンに動物の毛や果物の種などが混じります。しかもネズミやカエル、トカゲなど肉類も好物なので、フンにタンパク質や脂肪が多く、強烈なニオイがします。
イタチはフンのニオイだけでなく体臭自体も強烈です。屋根裏に棲み着くと悪臭に悩まされるだけでなく、近隣住人にも迷惑をかけてしまいます。
ハクビシンの場合
ハクビシンは山里だけでなく都会にも生息しており、住宅に棲み着くとベランダや庭、天井裏などにフンをされることがよくあります。ハクビシンのフンは5~15cmで、小型犬のフンと同じくらいの大きさです。形は丸みがあって細長く、色は黒もしくは茶色をしています。
また、ハクビシンは果実や野菜を好んで食べるため、フンに種子や野菜が混じります。
コウモリの場 合
コウモリのフンは5~10mmと小さく、細くてパサパサしています。ネズミのフンに似ているため間違われるケースも多々ありますが、昆虫が主食のため、フンに虫の胴体や足が混じっているかどうかで判別できます。
フンは黒色か茶色で、ドブ臭いニオイが特徴です。軒先や屋根の下、ベランダなどにこのようなフンが落ちていたら、コウモリが家に棲み着いている可能性があります。
フンを放置していると危険!主な被害
家のなかや自宅周辺に落ちている害獣のフンを放置すると、汚れや不快なニオイだけでなくさまざまな被害を及ぼします。ここでは、害獣のフンが住宅や人体に与える被害について紹介します。
住宅への被害
イタチやハクビシン、コウモリなどは決まった場所でフン尿をする習性があり、一箇所に排泄物が溜まって家が劣化することがあります。そのため、天井に尿の染みができたり、尿が室内にポタポタ落ちたりする場合は害獣が天井を棲み着いているかもしれません。
大量のフン尿が溜まると天井が腐敗し、重さに耐えきれず天井が抜け落ちてしまうケースもあります。
人体への被害
害獣のフンが人体に与える被害は、下記の通りです。
チリダニによる被害
害獣のフンを放置すると、体長0.3mm前後の「チリダニ」が繁殖することがあります。チリダニは人間を刺すことはありませんが、フンや死骸が喘息やアレルギー性鼻炎の原因になるといわれています。
寄生虫による被害
ネズミに寄生する吸血性の「イエダニ」が大繁殖すると巣からあふれだし、人間を刺すことがあります。脇腹や下腹部、太ももなどを刺されることが多く、強いかゆみや赤いブツブツなどの症状が現れます。
フンから発生する菌による被害
ネズミやイタチ、ハクビシン、コウモリのフンにはサルモネラ菌が付着していることがあります。例えば、キッチンでネズミがかじった食品を人間が食べれば経口感染し、食中毒によって発熱や嘔吐などの症状が現れます。
また、害獣のフンを掃除した際の手や衣服にサルモネラ菌が付着して接触感染することもあるので注意が必要です。幼児や高齢者、免疫に障害がある方が感染すると重症化しやすいため、気をつけましょう。
害獣のフンを見つけたときの処理方法
害獣のフンを放置すると住宅や人体にさまざまな悪影響を及ぼすため、できるだけ速やかに処理することが大切です。
1.準備
害獣のフンにはダニや寄生虫、サルモネラ菌などが付着しているため、肌に触れないように長袖や長ズボンを着用しましょう。ダニや病原体が手につかないよう、マスクやゴム手袋を必ず身に着け、掃除が終わるまで外さないようにしてください。
2.フンがある場所の除菌
準備が整ったら、フンのまわりや尿が付着している場所、害獣の通り道にアルコール除菌剤をしっかり散布します。
3.フンの除去
次に、重ねたティッシュやほうき、ちりとりで害獣のフンを取り除きます。天井裏や庭などにフンが乾燥してこびりついている場合、水でふやかしてから新聞紙や雑巾で拭き取るのがおすすめです。集めたフンは袋でしっかり密閉し、使用済みのホウキやちりとりと一緒に処分しましょう。
なお、害獣のフンを処理する際は掃除機の使用を避けてください。掃除機で吸い込むと内部でフンが粉砕され、排出された空気と一緒に病原体がまん延してしまいます。
4.除菌・殺虫
フンの処理後も細菌が残っているため、アルコール除菌剤や次亜塩素酸ナトリウムなど殺菌効果の高い消毒液を散布します。また、害獣のフンがあった場所にはダニがいる可能性があるため、ダニやノミに効く殺虫剤もかけておきましょう。
仕上げにペット用の消臭剤を使用すれば、ニオイが残りにくくなります。使い終わったマスクやゴム手袋、雑巾などは再利用せず、必ず捨てましょう。
害獣の侵入を防ぐ方法
フンを処理したあとは、害獣の侵入を防ぐための予防策を講じましょう。ここでは、害獣の侵入を防ぐ方法を2つ紹介します。
侵入しそうな場所を塞ぐ
住宅に隙間や穴があると、害獣が侵入しやすくなります。通気口や軒天井の換気口、壁の穴、縁の下など侵入経路になりそうな部分は強度の高い金網やネジなどで塞いでおきましょう。
壁や屋根にひび割れや隙間がある場所は、隙間テープでの修復も有効です。定期的に隙間や穴のチェックをすることで害獣が侵入しにくくなり、フンによる被害も予防できます。また、ハクビシンは木登りして屋根裏に侵入するため、家の周りの枝をこまめに剪定しておくことも重要です。
害獣対策は自分でも対処できますが、専門知識のある業者に依頼したほうが効果的です。なかなか解決しない場合・対策してもフンの被害が続く場合は早めに専門業者に相談することをおすすめします。
餌となる食べ物を片付けておく
害獣は餌がある場所に棲み着くため、食卓やキッチンに置いてある食べ物は片付けておきましょう。特に果物や野菜、パン類などは狙われやすいため、注意が必要です。猫や犬を飼っている場合は餌をこまめに片付け、ゴミ置き場にはネットや柵をつけて害獣が寄り付かないようにしましょう。
まとめ
害獣のフンを放置すると住宅や人体にさまざまな被害が及ぶため、早めの処理が重要です。フンの処理後は通気口や壁の穴など、害獣が侵入しそうな場所をしっかり塞いでおきましょう。
フンの処理や予防対策は自分でもできますが、知識や経験のある専門業者に依頼したほうが安心です。がいじゅうZEROでは、実績豊富なプロが害獣の侵入口を徹底的に塞ぎ、再発防止に努めています。
また、相談→調査・見積もり→駆除作業まで同じスタッフが対応しているので、外部業者を挟むことなくスピーディーに駆除することができます。
害獣が棲み着く前の早期解決が重要なため、フンや悪臭、騒音などの被害でお悩みの方はぜひご相談ください。