コウモリに噛まれたらどうする?素早く正しい対処を!

コウモリは夜間に活動する動物であるため、頻繁に見かけることは少ないでしょう。とはいえ、まれにベランダや換気口からコウモリが侵入してしまうことがあります。特にコウモリに噛まれてしまった場合は要注意です。なぜなら、コウモリはさまざまな病原体やウイルスを持っており、噛み傷を通して深刻な病気にかかってしまうことがあるためです。 今回は、コウモリに噛まれてしまったときの対処法やコウモリを媒介とする病気、コウモリを侵入させないための対策について解説します。


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コウモリに噛まれてしまった場合の対処法

万が一コウモリに噛まれてしまったときの対処法を知っておくことで、適切な行動が可能となります。

ここでは、コウモリに噛まれてしまったときの対処法について詳しく紹介します。

しっかり洗って消毒をする

コウモリに噛まれた場合、まずは噛まれた部位を速やかに清潔にすることが重要です。流水と石鹸を使って、噛まれた箇所を最低でも15分間はじっくりと洗い流しましょう。

また、服に噛まれた跡がないか確認することも大切です。コウモリの噛み傷は非常に小さい傾向にあるので、噛まれたことに気づかないケースもあります。

服に噛み跡があった場合は服も洗い、体に噛み跡がないかも確認しましょう。洗った後は、傷口を乾燥させずに、消毒液を使って丁寧に消毒を行ってください。

病院へ行く

噛まれた箇所の洗浄と消毒が終わったら、すぐに医療機関に連絡し、病院へ受診することをおすすめします。軽症の場合は皮膚科、重症の場合は内科への受診が望ましいです。

特に下記のような症状は危険性が高いと思われるため、速やかに病院で治療を受けましょう。

・噛まれた部分が動かない
・出血が止まらない
・傷口から赤い腫れが見られる
・熱をともなっている

また、コウモリに噛まれていなかったとしても、接触した可能性があれば迷わず受診しましょう。前述の通り、コウモリの噛み傷が小さいことにより、気づいていないおそれもあるためです。

コウモリがもたらすとされる感染症

コウモリは多くのウイルスを保有しており、その中には人間に重大な健康被害をもたらすものも含まれています。

ここではコウモリが原因とされる代表的な感染症について詳しく解説します。

狂犬病ウイルス

狂犬病は、ウイルスに感染した動物の唾液によって媒介される感染症で、コウモリもその宿主のひとつです。感染初期には発熱や頭痛、倦怠感などの軽度の症状が見られますが、病状が進行すると神経系に重大な影響を及ぼし、深刻な脳炎や麻痺を引き起こします。致死率が非常に高い病気です。

日本では1957年以降、人への感染事例は報告されていません。しかし、海外でのリスクは依然として存在し、コウモリに噛まれた際にはすぐに医療機関で適切な治療を受ける必要があります。

ヘンドラウイルス感染症

ヘンドラウイルス感染症は、オーストラリアで特に問題となっている病気で、コウモリがこのウイルスの自然宿主とされています。感染者は初期にインフルエンザに似た症状を示し、その後重度の呼吸困難や脳炎を発症することがあります。

この感染症は、コウモリから直接人へと感染するのではなく、主にコウモリから馬へ、そして馬から人へと感染が広がるため、馬を扱う際には特に注意が必要です。

ニパウイルス感染症

ニパウイルスは、主に南東アジアで発見されているウイルスで、発熱、頭痛、筋肉痛といった初期症状の後、重度の脳炎や呼吸困難を引き起こすことが知られています。このウイルスもコウモリが自然宿主であり、主にコウモリとの直接的な接触や、コウモリが関与する食物連鎖を介して人間に感染します。

国際的な移動や生物多様性の変化が、新たな感染のリスクを生じさせる可能性があるため、警戒が必要です。

リッサウイルス感染症

リッサウイルスは、特にヨーロッパやアフリカ、オーストラリアのオオコウモリが媒介となる病気です。噛まれた部位から痛みやかゆみが発症し、後に発熱や喉の痛み、さらには重篤な中枢神経系の障害を引き起こします。

日本ではまだ感染事例は報告されていませんが、国外でのリスクは存在し、特にコウモリの生息地を訪れる際には十分な予防措置が必要です。

ヒストプラスマ症

ヒストプラスマ症は、コウモリのフンに含まれる真菌の胞子を吸い込むことで発症する肺感染症です。主な症状として、咳、発熱、呼吸困難などがあります。

コウモリのフンは真菌の温床となり得るため、これらの清掃をする際には特に注意が必要です。

コウモリを侵入させないための対策

家の周りにコウモリがいると不安を感じることがありますが、適切な対策を講じることで室内に侵入するのを効果的に防ぐことができます。

注意点として、コウモリは鳥獣保護法で保護されている動物であるため、捕獲・殺傷はできません。もし違反した場合は、1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金が科せられるため、コウモリを傷つけない方法で追い出す必要があります。

ここではコウモリの侵入を防ぐための方法を紹介します。

侵入経路を塞ぐ

まずは、コウモリが自宅に棲み着かないよう、侵入しやすい場所を特定した上で経路を塞ぐことが重要です。

ここではコウモリが侵入する主な場所と、それらの場所をどのように塞ぐかについて詳しく説明します。

主な侵入場所

コウモリは、家のさまざまな場所を通じて侵入することが多いです。特に下記の場所に注意が必要です。

・換気口
空気の流れを確保するために設置されていますが、これがコウモリの侵入口となり得ます。

・屋根瓦の隙間
古い屋根や破損した瓦は、隙間を作り出しやすく、これを通じてコウモリが侵入することがあります。

・壁の亀裂
建物の老朽化によって生じる壁の亀裂も、コウモリにとって魅力的な侵入口です。

・その他
ドアや窓の枠、雨樋の継ぎ目、建物の基礎部分なども、コウモリが侵入しやすい場所として知られています。コウモリは1〜2cmのわずかな隙間でも侵入できるため注意が必要です。

侵入口の塞ぎ方

コウモリの侵入を防ぐためには、侵入場所に応じた適切な材料と方法を選ぶことが肝心です。主に下記の方法が推奨されます。

・金網やパンチングメタルの使用
換気口などの通気が必要な場所には、金網やパンチングメタルを設置してコウモリの侵入を防ぎます。これにより、空気の流れを保ちつつ、コウモリの侵入をしっかりと阻止できます。

・シーリング材の利用
狭い隙間がある場所には、シーリング材を使って隙間をきっちりと塞ぎます。これは特に小さな亀裂や隙間に効果的です。

・パテの適用
より大きな隙間にはパテを充填して塞ぎます。特に、壁の大きな亀裂や屋根の継ぎ目を塞ぐ際に有効です。

忌避剤で追い出す

コウモリが苦手とするニオイを含んだ忌避剤で追い出す方法も有効です。忌避剤は大きく、燻煙剤・スプレータイプ・ジェルタイプの3種類があります。

燻煙剤は広範囲での使用に適しています。スプレータイプは特定の場所のみにかけたいときにおすすめです。ジェルタイプは使用範囲が広く、小さな隙間にも塗布しやすいです。

それぞれ用途にあわせて使い分けると良いでしょう。

まとめ

万が一コウモリに噛まれしまった場合は、すぐに噛み傷を洗浄し、消毒することが重要です。自身で処置をした後は、迅速に医療機関を受診するようにしましょう。

コウモリにはさまざまな病原体やウイルスを保持しており、感染すると重大な病気にかかってしまうおそれがあります。健康被害に遭わないよう、コウモリが侵入しやすい場所はしっかり塞ぎ、忌避剤で対策しておくことが重要です。

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