アライグマの足跡の特徴|似ている動物との違いや対処法についても解説

害獣が所有地や自宅に棲み着くと、建物が破壊されたり農作物が食い荒らされたりといった被害に繋がるため、早めの駆除が必要です。 しかし、やみくもに駆除しようとしても得られる効果は限られます。害獣の種類にあった対策を取る必要があるのです。 とはいえ、痕跡やひと目見た姿から何となく「アライグマかな?」と思っても、はっきりと害獣の種類がわからないこともあるでしょう。 そこで今回は、アライグマの足跡の見分け方やその他の判断ポイント、間違いやすい害獣の特徴などについて解説します。


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アライグマの足跡の特徴

アライグマは頭胴長40〜60cm、尾長20〜40cm程度の動物です。動物園からの集団脱走やペットの放逐などによって野生化し、現在は北海道から九州まで日本各地に生息しています。

アライグマは、前足が幅6cm×長さ5.5cm程度、後ろ足が幅6cm×長さ7cm程度の、5本指が手のひらとつながった状態の足跡を残します。親指と他の4本が離れている点からも、人間の子どもの足形と似たような形をしているといわれます。

アライグマ以外の足跡との比較

自宅や所有地に棲み着いた害獣がアライグマなのかを見分けるために、他の動物の足跡についても知っておく必要があります。

ここではアライグマと間違えやすい、ハクビシン・タヌキ・イタチ・アナグマの足跡の特徴について解説します。

ハクビシンの足跡の特徴

ハクビシンはアライグマと比較して小柄で、8cm四方の穴でも出入りできます。

ハクビシンの足跡は、前足が幅・長さともに4~5cm程度、後ろ足が幅4~5cm×長さ8~10cm程度の大きさです。アライグマと同じく5本指が手のひらまでつながった状態の足跡を残しますが、指先に爪跡が見られる場合があります。肉球の跡は、前足は四角に近く、後ろ足は細長い形状をしています。

タヌキの足跡の特徴

タヌキとアライグマは見た目が似ていますが、アライグマは5本指、タヌキは4本指なので見分けるのは容易です。足跡のサイズは3~4cm程度とアライグマより小さめで、掌球が三角に近い形状をしています。

ただし、指の跡は地面の状態や動物の走り方によって、実際とは異なる本数が残る場合もあるので、形状やサイズを含め、総合的に判断しましょう。

イタチの足跡の特徴

イタチは体長が16~37cm程度、体重は140~300gと小柄で、足跡のサイズは前後ともに2~3cm程度とアライグマよりも大幅に小さいので、違いはひと目でわかります。

イタチは軽量なので足跡が残りにくく、そもそも跡を見つけるのが困難です。もし三角形の掌球で、間隔(=歩幅)が30~40cm前後空いている足跡がうっすらと残っていたら、イタチの可能性が高いでしょう。

アナグマの足跡の特徴

アナグマは体長が65~90cm程度、体重は4~15kg程度で、その体型からアライグマやタヌキなどと間違われることがあります。

足跡の大きさは、前足・後ろ足ともに幅5cm×長さ6.5cm程度で、掌球が横長です。穴掘りのために長い爪をもっているので、爪跡がはっきりと残ります。横長の足跡と爪跡があり、付近に穴が掘られていたら、アナグマの可能性が高いでしょう。

アライグマを足跡以外で見分けるポイント

アライグマを含めた害獣の足跡の特徴を知っていても、なかなか見分けがつかないこともあるものです。

棲み着いた害獣がアライグマなのかを見極めるために、足跡以外で見分けるポイントを紹介します。

アライグマの食べ跡

アライグマを足跡以外で見分けるポイントのひとつが「食べ跡」です。アライグマは雑食で、野菜・果実・穀類・小型の哺乳類・魚類など、さまざまなものを捕食します。

前足を器用に使ってトウモロコシやミカンなどの皮を剥き、身の部分だけ食べるのは他の害獣では見られない特徴です。

皮が硬いスイカは、5~6cmほどの穴を開け、中身だけをくり抜くようにして食べます。

アライグマの鳴き声

鳴き声もアライグマを見分けるヒントになります。「クルルルル」と喉を鳴らすような鳴き声や、「キュー」「クックックッ」「キュッキュッ」と小刻みに鳴く声が聞こえたら、アライグマの可能性が高いでしょう。

また、威嚇しているときは猫のように「シャーッ」と威嚇音を出したり、「ギューッギューッ」と低くうなったりします。アライグマはかわいい見た目に反して凶暴な個体も多いので、威嚇している場合は絶対に近寄らないようにしましょう。

その他の特徴

その他の見分けるポイントとして、アライグマの見た目や足音、習性などが挙げられます。タヌキと似ているといわれるアライグマですが、タヌキは灰色~黒に近い体毛に白毛が混ざっているのに対して、アライグマの体毛は灰色~明るい茶褐色です。

また、タヌキのしっぽは胴体と同系色ですが、アライグマのしっぽには縞模様が入っています。

足音が大きく、天井裏を歩き回ると、のそのそドスドスと引きずるような音がするのもアライグマの特徴です。

さらに、アライグマには『ためフン』という1ヵ所にフンを溜め込む習性があります。直径2~3cm×長さ5~15cmほどのフンが同じ場所に溜まっていたら、アライグマの『ためフン』を疑いましょう。

アライグマのもたらす被害・危険性

かわいらしい見た目から、アライグマを駆除するというと「かわいそう」と思う人もいるでしょう。しかし、アライグマに棲み着かれると、健康面・生活面で大きな問題が引き起こされる可能性があるため、早急に対処する必要があります。

アライグマのもたらす被害・危険性について解説します。

健康被害

アライグマは、数多くのウイルスや寄生虫を保有しています。なかには、狂犬病やレプトスピラ症、アライグマ回虫症などの原因となる恐ろしいウイルスや寄生虫を保有する個体もおり、襲われると非常に危険です。

・狂犬病:発症後の死亡率がほぼ100%といわれる感染症
・レプトスピラ症:重症化すると出血・腎不全などの症状を引き起こす感染症
・アライグマ回虫症:重度の嘔吐・痛みなどを引き起こす感染症

また、糞尿に集まるノミやダニによる被害も深刻です。

生活被害

アライグマに棲み着かれると、農作物が荒らされたり家畜小屋に侵入されてエサを奪われたりと、生活面でも被害が出ることがあります。

糞尿による悪臭・衛生面での問題や、建物の傷みも無視できません。アライグマの足音や鳴き声によって、騒音被害に悩まされることもあります。

アライグマに侵入されたときの対処法

棲み着かれるとやっかいなアライグマですが、許可なく捕獲・狩猟などを行うと、鳥獣保護管理法に抵触します。そのため、個人での対策は、下記のような追い払うための処置に限られます。

・柵や電気柵を設置する
・忌避用品で追い払う
・番犬を飼う

ただし、これらの方法は一時しのぎにしかならず、完全な対策とはいえません。

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確実にアライグマを撃退するのなら、駆除の許可持つ専門業者に依頼するのがおすすめです。単にアライグマを駆除するだけでなく、再発防止や駆除後の清掃まで対応してもらえるというメリットもあります。

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まとめ

害獣被害に悩んでいるときは、現場に残された痕跡から害獣の種類を突き止め、害獣の種類に応じた対策を取る必要があります。足跡や食べ跡、鳴き声などを調べ、害獣の種類を特定しましょう。

ただし、害獣は凶暴な性格が多く感染症の危険性も高いうえ、法律によって無許可の捕獲や狩猟が禁止されています。安全かつ確実に駆除するなら、専門業者への依頼を検討しましょう。